02/01/16
ウチの両親、オレが小さいときから共働き。で、小学校卒業まで日中は母の実家で育てられておりました。
その実家というのが創業百数十年の老舗の鰻屋。昼時はもちろんてんやわんやの大忙し、そんな時でも幼いオレは独りでおとなしく遊ぶことの多い子どもだったとか。
で、幼稚園に上がる前の記憶、時は昼。店舗部分と住居部分の境に位置する大きな倉庫、その入り口にある年代モノの大きな「米びつ」の中を覗くと、珍しく中は空。
昼時ゆえ大人たちの目もオレには届かない。何の迷いもなくその中へ入ってみる。頭上から蓋を閉めるとき、もうもうと立ち込める鰻の煙であたりが白けて見えたのを覚えている。
漆黒の闇。