
もう10年以上前の、大学時代のこと。
実家の近所にある小さい運送会社で、荷分けやトラック助手のバイトをしていた。現場を仕切っていたのは、社長の息子で2つ年上の若旦那。
んでバイト仲間に同じく大学生のAくんがいた。Aくんは自他共に認めるアホキャラだったが、明るくて元気で同僚としてはすごくイイ奴だった。
会社は町外れの国道沿いにあったけど、隣町の商店街の近くにも倉庫があった。倉庫といっても普通の二階建ての民家。
一階が広い土間になっていて、何年か前までそこで商売をしていたらしいが、借金とかで店を畳んで住人はいなくなり、その運送会社が借金のカタ?として手に入れたんだって。
ただすぐに使う当てもなかったので、とりあえず空き家のままになっていた。んであるとき、若旦那が嬉しそうに俺に写真を見せてきた。