高校一年生のときに、電車でヤバそうなものに出くわした話。
当時ピカピカの新高校生だった俺はやたら遠距離通学してて、2時間ある通学時間のうちほとんどは電車に乗って過ごしてたんだよ。
もちろん2時間立ちっぱなしというのは高校生といえど中々キツい話で、おまけに朝だから電車も混む。
つまり必死こいて空いてる席を探したり、すぐ降りそうな奴の前に陣取って相手が降りるのを祈ったり願ったり、とにかく席に座ることを考えてた。
今思い返せば中々アホらしいことではあるんだが、当時の俺には席に座れるかどうかは中々の死活問題だったよ。
本も読めるし携帯もいじりやすい、家から持ち出せばゲームだってできる。
テスト当日まで勉強してなくても、朝の2時間でどうにかなることも多かった。
だから俺は、それはもう本気になって席に座ろうとしてた。