俺のじいさんの家に犬が居たんだ。
柴犬の雑種だと思うんだが、真っ白な綺麗な毛並みの犬だった。
名前はコロ。
コロは町中の野良犬の大ボスで、コロの後ろには5~9匹、多いときは14,5匹の犬がついて回ってた。
それ位すごい犬だった。
そんな大ボスがなぜじいさん家に居たのかは変な話で・・・
俺のじいさん教師をやってたんだが、
ある日いつもの駅に通勤のため行くと、コロが居たそうだ。
取り巻きなし、たった1匹で。(コロは近所じゃ有名。野良軍団のボスだからねw)
で、じいさんが「どうしたコロ?このあたりはお前の縄張りじゃないだろ?」って聞くと、
コロはじいさんをじっと見つめて「クゥ~~ン」って甘え声を出したそうだ。
なにかおかしいなと思いつつも、じいさんは電車が来たんで仕事に行った。
で、仕事終わってその駅まで帰ってきたんだけど、まだコロが居たそうだ。
で、じいさんまたコロに声かけたそうなんだが、そのとき何故だか分からないけど、
「コロは俺の娘に会いたがってる」って思ったそうなんだよ。(娘ってのは俺のかあちゃんな)
ほんとに何故かはまったく分からず、ただ今日コロに娘を会わせないといけないって強く思ったらしいw
で、家に帰って、当時高校生だった俺のかあちゃんを連れて行ったんだって。
コロはかあちゃんに会うなり、飛びついてじゃれてきた。
かあちゃんが「家に来る?」って言うと「ワン!」って鳴いて、そのまま家まで付いてきた。