11/08/16
小学生のときのことです。
うちの蔵で遊んでいると、雑多な物入れ箱の中からキツネのお面が出てきた。俺はそれを使って一発芸をやろうと思ったのだが、友達Aに先を越された。だが、お面を被ったAの様子がおかしい。
なにかむごむごいいながら、両手をつきだしてフラフラしている。最初こそ、ネタかと思い笑っていたのだが、こちらの声かけに反応しないAに本能的に怖くなり、お面を無理やり外した。
Aの目はうつろで、気を失っているようで、俺はすぐに母に助けを求めた。母は元麻酔の医者で、何をしたのかはわからないが、てきぱきと処置をして、すぐにAは意識を取り戻した。