776 :ユウチン:03/07/15 03:25
蝉がうるさく鳴き風鈴が心地よく鳴る、中学三年の夏休み。
周りは受験勉強だの家族旅行だので遊ぶ友達もいなかった僕は、何もせずまったりと家でかき氷を食べてました。
両親は仕事で、家は僕とおばぁちゃんだけです。
僕はふと庭を見ると、おばぁちゃんが松の木の下でイスに座り、心地よく風にあたっていました。
たまにはおばぁちゃんと話をしようと、僕もイスを持ち出し隣に座り、
「ねぇ、ばぁちゃん。昔話かなんかない?」と言いました。
おばぁちゃんはニッコリ笑って、
「こんな老いぼれの話なんか聞いても楽しくないわよ(笑)」と言いましたが、暇な僕はそれでもいいと言ってねだりました。