
私が中学生の頃の話です。
私は中学生の頃、グレていた不良と呼ばれる部類の人間でした。理由は家庭環境が悪かったのも原因があります。
2歳の頃から祖父と祖母と三人で生きてきました。両親は母が亡くなり、父は再婚して、私を残したまま別居でした。父とはあまり面識がなかったのですが、私が中三の時にコンビニの店長になり、隣町で働くようになりました。
夜遊びや不登校を心配してか、週に2、3度仕事帰りに泊まりに来るようになりました。
最初は今さら親父なんかウぜーよ!なんて思ってましたが、やはり親子。毎日朝の2時に帰る父が待ちどうしくなってきたのです。
無口な父でしたが、初めて親子の会話というのを体験し、今までにない生活が正直うれしかったんだと思います。
そしてもう一つ楽しみがあり、父が毎晩【ロス】といって売れ残りの弁当や、食料を来るたびに大量に持って来まして、金がなく、夜遊び好きの私には最高のプレゼントでした。
その晩は悪友とバイクを乗り回し、疲れて家に着いたのは午前2時過ぎでした。普段通りに父を待っていました。ある事が起きるまで、いつもと変わらない静かな夜でした…