姉の娘(エリカ)が7歳の時、極度のうつ病になった。
当然学校へも行けず、一日中家にいても誰とも話さず、気に入らない事があると癇癪を起こして泣きわめいていた。
その頃義兄は海外で単身赴任中のため姉が心細いと言うので、私もできる限り姉の家に寄るようにしていた。
ある日、姉は今住んでいる都心のマンションはそのままで、庭のある家を借りるから、
一緒に住んでもらえないかと聞いてきた。
色々考えた末に、環境を変える事でエリカが良くなるかもしれないと医者に言われた事を、実行することにしたそうだ。
その頃私は、都内の実家から郊外にある職場へ通っていた。
姉は私の職場から比較的近い所に家を見つけた。
引越しが済み落ち着いたあたりから、エリカは笑顔を見せるようになり、話すようになってきた。