668:本当にあった怖い名無し[sage]投稿日:2011/08/09(火)00:10:14.59ID:edXWTvBT0
胸糞悪い話になるかと思うが、誰にも話せない事だったからヒマな人は聞いてほしい。
当時、俺はまだ高校2年生。ちょっとした理由で所属していた陸上部をやめ、どうせならいい大学を目指そうと、スポーツから勉強に乗り換えようかと考えていた矢先の出来事だった。
部活をしていた頃は、朝は六時半から夜は七時過ぎまで練習があり、俺の生活はほとんど学校と家の往復に費やされていたのだが、部活をやめてからは、特に何に縛られるでもなく、遅刻しないくらいに登校し、学校が終われば友達とだべりながら帰る。
そんな自由を突然与えられ、俺は正直自由な時間を持てあましていた。
幼少時から陸上を始め、他にも水泳や剣道など習い事を数多くこなし、自分の時間というものが極端に少なかったせいで、その時の俺にとってはどうやって時間を使えばいいのか分からず、ある意味ぜいたくな悩みを抱えていたのだ。
少年に会ったのは、そんなある日のことだった。友達の買い物に付き合い、少し遠回りをして自宅に向かっていた帰り道。
いつもはあまり通らない団地の前を通った時に、ふと目に入ったのが彼だった。真夏なのに長そでのシャツとヒザのすれたジャージを履き、片手におにぎりを持ったまま、ボーっと空を見上げていたのだ。