老人

17/08/18
平成初期の頃、おれはローカルな街に住む小学一年生。

親父は鮮魚店で働いており、勤務先は個人経営というにはやや大きなスーパーで、八百屋、肉屋といった数件のテナントと一緒に威勢のいい対面販売をしていた。

親父が考案した刺身盛り合わせ定額セットてのがバカ売れで、その日仕入れた新鮮な魚を日替わりで色々組み合わせ、松=\2,500、竹=\2,000、梅=\1,500ぐらいのパックで売る。

これがあまりにも人気が出たため、専業主婦だった母も後にフルで手伝うことになる。

両親の帰宅はいつも夜8時ぐらいなので、小1のガキが一人で留守番するには無理がある。

なので急きょ、バックヤードの一角に俺用の机とテレビとスーファミが設置。学校が終わったら家ではなくスーパーへ直行が日課となっていた。
続きを読む