
以前窓際で立往生する女の話を書いたものです。今回は自分の体験ではなく、友人のAとBから聞いた話を書きたいと思います。
Aが大学に進学し、アパートで一人暮らしを始めて2年目の頃の話。
近々雪も降りそうな初冬の深夜、Aは部屋の電器をつけたままコンビニへ行った。新刊雑誌を立読みし、飲み物を買って部屋に帰ったとたん、携帯電話が鳴り出した。
時計を見ると午前2時半。誰かと思い着信を見ると友人のBだった。
BはAと高校で同じクラスで、お互いに本を貸し借りする仲だったが、進学先がAの学校から遠く離れた専門学校だったこともあり、疎遠になっていた。