俺が消防の頃の話。
一年生の頃は登下校は毎日姉ちゃんとしていたんだが、その日は姉ちゃんがクラブかなんかで一緒に帰れず、二年生に上がって初めて一人で下校する事になった。
学校を出たのは昼間の二時か三時くらい。
でも梅雨真っ直中だったので今にも降り出しそうな程曇ってて、昼間とは思えないくらい暗かった。
「絶対寄り道しちゃ駄目だよ」と姉ちゃんに念を押された俺は、言われた通り真っ直ぐ帰っていた。
でも、遊歩道を抜けると木に囲まれた古い神社あるんだけど、普段は全然気にもしない神社がその日はなぜか無性に気になって中に入ってしまった。