怖いというか、怖い思いをしてきた爺ちゃんのあまり怖くない話。
俺の死んだ爺ちゃんが、戦争中に体験したって話だ。
爺ちゃんは、南の方で米英軍とドンパチしていたそうだが、
運悪く敵さんが多めのとこに配置されちゃって、ジリジリ後退しながら戦う毎日があったそうだ。
話を聞いていた当時厨房の俺には、日本軍なんて『突撃!』とか『玉砕!』とかやっているイメージだったので、
作戦で米英軍が進んでくるところをちょいちょい襲撃して進撃を遅らせながら、
こちらの被害は抑えて後退しながら戦うなんて、意外だった記憶がある。