ホークとスプーン

11/09/05
今年の夏、家族で行った旅行先でのこと。

早朝、カタンという音で目が覚めた。何か窓に当たったような気がして、窓を開けてベランダに出ると、フォークがひとつ落ちていた。

フォークはパンダの絵が描いてある小さな子供用のもので、柄の部分にひらがなで名前が書いてあり、その上にセロテープが貼ってあった。俺と同じ名前だった。

母に見せると、俺が保育園時代にお弁当用に使っていたもので、字は母の字で間違いないという。俺は全く覚えていない。母も当時から今までこのフォークをどうしたのか全く覚えていないという。

なんでこれが家から遠く離れたここにあるのかさっぱり説明がつかない。不思議なことに十数年前のものにしてはいやに綺麗だった。
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