双子
中学生の頃のことです。
3年生になる数ヶ月前、川の近くの家に引っ越しました。
越した家が通ってた学校の学区外だったので、自転車通学になりました。
あの日は、引っ越してから数週間がたった頃。部活があったりで帰りが遅く、辺りは既に暗くなっていました。
明かりの少ない川の土手を自転車で走っていると、前に誰かいるのが見えました。二人組のようです。
特におかしな所は認められなくても、虫の知らせでしょうか、なんとなく嫌な予感がしたので、早めに通り過ぎようとしました。
二人の間を通った時、二人の声でボソッと
「矯正装置」
という声が聞こえ、思わず振り返ってしまいました。
これがまずかった。