小学4年の頃の話。
当時、俺は仲良しグループの中で楽しく遊んでいた。
仲良しグループとは、俺と、俺の親友のKと、T、R(二人は女子)の4人の事。
この4人は小2~3と連続で同じクラスになり、席も何回か近くなったりして自然と仲良くなった。
小4でK、Tとはクラスが離れてしまったが、それでも放課後に皆で廊下で待ち合わせしてよく遊んでいた。
ある夏の暑い日、いつものように放課後廊下に集まって、今日は何して遊ぶかを話し合った。
少しして、Kが窓の向こうを指さして言った。
『あの高いマンション行ってみない?まだ行った事無いよね?』
そのマンションは15階建て、ここらの町の中でも一番高さのあるマンションだ。
当時のここらのマンションは住民以外でも自由に出入りでき、よくこのグループで近くの色んなマンションに行っていた。
だがあの高いマンションは少し遠く、友達も一人も住んでいなかったので、何か近寄り難い感じだった。
するとRが言った。
『あそこはダメだよ…』