私が小学4年生か5年生の頃ですから、もう20年以上前の出来事になります。
夏休みに祖父母の家に遊びに行きました。古い大きな家でした。
ある日、昼寝から目覚めてみると、家中が静まりかえっていました。
歩き回っても誰もいません。どうやら一人っきりのようです。
昼寝をしていた部屋に戻ると、天井にぶら下げられている大きな梯子が目に付きました。
これを下ろせば天井裏に上れるんじゃないか?
そう考えた私は、椅子に上って、梯子を引っかけている金具を外しました。
下ろしてみると、それは梯子と言うより、収納式の階段のようなものでした。
手の届くところまで階段を登って天井板を押すと、それは案外簡単に開きました。
初めて登る天井裏は薄暗くて、小さな窓から漏れる光に埃が渦巻いていました。
そこかしこに古そうな箱や戸棚のようなものが置いてあります。
ちょっとの間それらの箱や棚を探っていましたが、すぐに飽きてしまい、天井裏を探検することにしました。