04/05/29
僕が小学生の頃、沖縄にいた時の話。
僕はひどい寝不足に苦しんでいた。なぜなら僕が住んでいたその家は、とにかく怪奇現象の絶えない家だったからだ。
いったん眠りについたとしても、必ず夜中の1、2時ぐらいに目を覚ますしてしまう。そして、必死になってまた眠ろうとするが、その時に妙な音が聞こえてくるのである。
ラップ音という奴だ。誰もいないはずの台所から食器がカチャカチャ鳴る音が聞こえたり、床をたたく様な音、何かが倒れる様な音、人の足音、人の声のような低い音。
そういうのが毎日のように続き、寝ようにも眠れず寝不足に苦しんでいた。
ある夜、僕はまた夜中に目が覚め必死になってまた眠ろうとしていた。すると、遠くのほうから男の人の声が微かに聞こえてきた。
最初はよく聞き取れなかったけれど、その声がだんだん近く、はっきりと聞こえてきたのである。
「こ…い、こ…い、こ~い、こ~い、」
誰かが、外から呼んでいる。
僕はさすがに怖くなり、布団をめくりあげると、周りをあまり見ないようにして、急いで隣の部屋で寝ている両親の部屋に駆け込んだ。
ドアは内側から鍵がかかっていたため、泣きながらドアを叩きようやく開けてもらった。
両親は何事かと思ったようだが、僕が青ざめた顔で、外から誰かが呼んでいると言うと事態を察したらしく、一緒の部屋で寝ることになった。
そして寝ようとすると、ドアを思いっきりたたく音。
だけどそれは、僕と一緒の部屋で寝ていた弟だった。僕が部屋からいなくなっていることに気づき後を追って来たらしい。
ホッとしてまた寝ようとすると、またドアのをたたく音が聞こえた。もうこの部屋の外には誰もいないはずなのに…。
しかもそれは、ドアをたたくというよりは、何かがドアの前で暴れている、のたうち回っている様な感じだった。僕はギョッとして母親の目を見つめた。母親は口に指をあてて
「しー」
両親もその現象は気づいていたようだけど、特になにかしようとはしなかった。
しかしある朝、父親が青ざめた顔で変な夢を見たといった。夜中に目が覚め突然、金縛りにあったというのだ。
突然、すぐ近くでお経が聞こえ、なんだか人の気配がする。目を開き横を見ると、一人のお坊さんが自分の横に座って、お経をとなえているというのだ。
そして、そのお坊さんの後ろには泣いている、たくさんのひとの姿。自分の葬式が行われていたというのだ。
大声で叫ぼうとしたり、必死になって身体を動かしている内にやっと目が覚めたらしい。
さすがに、父親も怖かったのか、いい加減お祓いをしようということになり、神主さんのような人にお祓いをしてもらった。
しかし、その後も怪現象は止むことはなく、その後色々な事情等からその家を引っ越すことになった。
引っ越してからは夜に目が覚めることもなくなり、家庭内の雰囲気も明るくなった。
今、その家は他の人が借りて住んでいる。しばらくして、その家を借りている人からこんな話があったそうだ。
昼間、テレビを見ながら、ふと窓の外に目をやると若い上半身だけの日本兵と目が合ったのだという。
どういう霊がいるのかはわからないけれど、とにかくもうあの家とは関わりたくない。
コメント
コメント一覧
いっぺんしんでこい
こいつ何いってんの?
しかし沖縄県に住んでてもユタを頼らないんだね。
俺もそう思う。
子供の危急の際に駆けつけるのが遅れる。
相当念が強いか、何人もの霊がいるのか・・
ほんとそれ
寝室のドアの鍵かけてなにしてるんですかね・・・
でもね…
民間人の犠牲は当時の人口に対して多い方だよ。
一家乳児まで滅ぼされた家族の位牌を近所の人か供養していたりね。
軍人も名も知らない民間人も多くは骨も拾われないまま雑木林に埋もれているよ。朽ちても多くの霊が彷徨っているらしい。
今のシリアとか内戦続きの出来事が71年前にこの国でもあったんだよね。そしてPTSDを抱えて生きている戦争体験者も少なくない。
今のヘタレな現代人には想像できない恐ろしい世界だよ。
親族や近所の人が、生まれ育った沖縄という「故郷」で犠牲になった人々を供養できるなんて、沖縄の人々は幸せだ。
私の祖父母や親族は沖縄の人々とは違い、生まれ育った「故郷」を外国軍に追われ何人かはそこで犠牲になった。どんな事があったかは、みんな殆ど語ってはくれなかったが。
言い方は悪いかもしれないが、「故郷」を永久に失った人に比べて沖縄は幸運であり沖縄の人々は幸せだ。
そりゃあんなことしてる最中に子供に入ってこられちゃこまるよ。妹作ろうと思ってたんだから
やっぱりこの話のポイントだよね。
気になって仕方がない。
勝手に「確信」しないでくれ。何か勘違いしているようだが、私は沖縄戦を軽く見ているわけではない。どこかの被害が重かった、軽かったといっている訳でもないし、沖縄と本土を区別しているわけでもない。沖縄は「沖縄県」という日本本土なのに、むしろ沖縄の人のほうが「沖縄と本土」なんていまだに区別している。
もちろん沖縄で悲惨な地上戦があったことは痛ましいし、「日本軍が沖縄県民を見捨てた」なんて恨みもいまだにあるのでしょう。
だが沖縄戦だけが「特別だった」訳ではない、という事を言っているだけ。
まるで沖縄戦を「重く」見て~以下同文で、読み直してみて
被害者ビジネスっぽくて、しつこくてイヤなんだよ
他の場所でやれや
それな( ´-ω-)σ
こいつもしかして大本営八俵じゃね?
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