12/09/05
2chだからある程度IT関係に詳しい人はいると思うんだが、IT業界に勤めてる人もいるかな?
いたらその中にはきっと分かってくれる人もいると思うんだが、オカルト的な物とは縁がないように思われるような、デジタルな仕事をやってるこの業界なんだけど、実は意外とそういう話あるんだよね。
個人が信じる信じないはさておいて、重要なサーバに御札が貼ってあったり。人事をつくして天命を待つ、と言うのか、安全祈願的なお守りの意味合いが強いんだけどね。
俺はそんな業界に10年ちょっと勤めてるんだが、ちょっと前に転職した。業界は一緒だけどね。
この話は転職前の会社で、転職する少し前に起きたの話だ。
俺がいた会社はそこそこ規模の大きいソフトウェア会社で、でかいメーカーの子会社だった。
自社で仕事をする事が多く、必然的に自社内に社内用のサーバを立てて、管理なり試験なりに使ってた。
俺の部署で部署用のサーバを管理してたのはI子という俺より2年後輩の子だった。で、このI子に関して結構オカルト的な話があったんだよね。
「I子が体調を崩すと、あるサーバの調子が悪くなる」
風邪で休んだ時は妙にレスポンスが遅く、インフルエンザで休んだ時は原因不明のフリーズを繰り返して、日に2回は強制終了を余儀なくされていた。
サーバといってもあくまで社内向けの物で質はピンキリ。
件のサーバは元々は別の部署で使っていたものの転用で、寿命も近かろうということもあったので、多少の問題くらいはまあこんなものだろう、でみんなそんなに問題にせずに使ってた。普段はそれなりに快調に動いてたしね。
で、この話はまあ酒の席なんかでそこそこ話題になったりしてた。
マシンの管理って言っても実際マシンはサーバルームに据え置かれてて、メンテらしいメンテも毎日やるわけでなし、I子が休んだ事でサーバの調子が悪くなるってのは不可解としか言いようがなかったからだ。
とは言えそれでI子が気味悪がられる事もなかったし、「そういうこともあるのか。不思議だな」くらいにしかみんなとらえてなかったと思う。
そのサーバを使う作業がある日の前日にはI子に「体調崩さないでくれよ」とか冗談交じりに話してたりしてたくらいだし。
そんなある日、I子が体調を崩して会社を休み、案の定そのサーバの調子は最悪だった。
昼休みが終わって午後の業務が始まった直後くらいに応答不能になり、ついには強制終了後に綺麗に立ち上がらないような状態にまでなってしまった。
ハード関係はあまり詳しい奴がいない部署だったんで、
「とりあえず良く分からんが置いておこう。I子の事もあるしね」
なんて話して、I子が復帰後にまだダメなようならハード故障として専門の業者なりに頼もうか、という事になった。
偶然だけど直前にフルバックアップも取っていたし、その日はそのサーバを使う急ぎの作業もなかったから、特にあせりもなかった。
その日は特に何事もなく業務が終わったんだが、次の日出社すると近くの席に座ってた上司が深刻そうな顔をしてる。何事かとたずねると、
「昨日遅くにI子の親御さんから連絡があって、I子が亡くなったそうだ」
と。
I子の実家はI子の住んでた部屋からわりと近かったため、夜に体調を崩したI子の見舞いに行ったところ、I子が部屋の中で倒れてるのを見つけ、病院に連絡したが手遅れだった…
というような内容を、その後通夜に参列した上司から聞いた。
原因は何やらはっきりせず、「恐らく心筋梗塞だろう」というような話だった。
不健康な生活を余儀なくされがちなこの業界では、その中でも特に不健康な人間が倒れる事態はままあり、それなりに聞く話ではあった。
当然というか、労災についての話もあったんだが、I子は体調を崩しがちな子だった事もあり、残業はそんなに多くはなく、揉めるような話にはならなかったらしい。
そして例のサーバはと言うと、結局I子が死んだあの日にフリーズした後、立ち上がる事はなかった。
ハードをあつかう業者に見てもらったところ、「こりゃ寿命ですね。HDDが逝ってます」とのこと。
他にも色々ガタが来ているらしく、また、HDDを取り替えてまで使い続けるにはちょっと古すぎる事もあって、サーバは廃棄となった。
この話はこれまでの経緯を知ってる人間には当然のようにI子の死と関連付けられ、部署内では「I子の後を追ったのかな」みたいな空気になってた。
ただ、最近考えるんだよね。
「死因がはっきりしないI子」と「寿命に達したマシン」
「後を追った」と言うが本当はどっちが先だったのかな、とか、「後を追った」なら美談のうちかもしれないけど、「連れて行かれた」だとしたら…とか。
最後はちょっと気にしすぎなのかな、とも思うけど、俺の昔の職場にいた不思議な人間、あるいは不思議なマシンの話でした。
コメント
コメント一覧
デジタルの世界だが霊的な話はよく聞いたし、自分の経験では完徹作業していると誰もいない電算室からラップ音が続発するとか、特定の人がさわると途端に調子が悪くなる端末とか、色々あったよ。
でも幽霊より遥かに恐ろしいのが納期(笑)
それにデスマーチの精神状態だったら、心霊現象なんかまったく恐ろしくないくらい追い詰められているよ(笑)
おもしろい
まさに現代風怪談
調べながら書いた感がぱない
すっごい詳しい人が休みとったときに限って
1年に1度くらいのでかい障害おきるとかはある
リアルっぽいから何とも不気味だね
嘘かホントかはわからんが淡々と語るところが真実味を帯びさせてまた怖い
特定の人物が触るとそれまで不調だったマシンが
復調したなんて話を聞くがね。
あと人物関係なく
必ず納期近くにマシンが調子悪くなるのは
オカルトw
機械音痴だからよくわからんが
センサー類とかが彼女の不調に合わせてバグる
しかもそれぞれ別のパソコンで3回くらい。
言霊って機械にも効くのか。
奇妙な不調は、起動せず四苦八苦してるとふっと動き出す、なんて他愛のないものから、いつの間にかパラメータが書き換わってるなんてサボタージュか?!って人間が原因と疑わしいもの、重たいファイルぎっしりの棚裏に設置された電源からプラグが抜けてる(途中は固定されていて、プラグは余裕持って床に転がってた。棚もファイルも動かされた痕跡無し)ってものまで種々雑多。
たまりかねた知人は、ダメで元々と某明神様のITお守りをいただいてきて、こっそり自分のフロアに設置した(嫌がる人間もいるかもと不安になったらしい)。そうしたら、異変は他のフロアに移動したwそちらのフロアで誰が何をやっても止まず、困惑した同期に相談され、実はと打ち明けたら、同期も同じお守りを設置。異変はまた別のフロアに移動。そっちのフロアとは知人は接触がなく、その後は不明。
その会社は工場も持っていて、工場ではたまに奇妙な光の反射みたいなもの(鏡で光を壁に写してるような感じらしい)が真夜中に目撃され、機械に不調が起きることが有り、「グレムリン(機械に不調を起こす方ね)が出た」というらしい。知人の部署では月に一度くらい工場からの物品が来るので、乗ってきたかなというのが知人の推測。
機械音痴('A`)人('A`)ナカーマ
その人の席の真上の蛍光灯だけありえん頻度で切れる、
PC触ったそばからフリーズor逝く、その他もろもろ。
その人が卒業して数年後、何が記録されているかわからん
CDが出てきて、PCに読ませたら連続フリーズ、
何台か目でやっとこさ正常に(でもクソ重い)読めたと思ったら
その人の卒論のデータだった…
教授は「レベル5だねw」って笑ってたわ
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