廃墟
16/12/29
こんにちは。先月俺が体験した実話です。

ウチの近所には昔から誰も住んでいない家がある。

何かいわくがあるとか、特に怖い見た目の家じゃなかったから、お化け屋敷などと近所の子供たちから噂されることもなかった。

普通によくあるタイプの昭和の日本の家って感じ。ただ、なんとなく暗い雰囲気はある。

その日の朝、友達の家に遊びにいく途中その家の前を通っていると、目の端に何か映った気がしたんでその家の方をなんとなく見たんだ。

道路に面したがわに庭があり、その庭に出られるように大きい窓が2枚あるんだけど、その窓いっぱいにめちゃくちゃデカい顔が覗いてた。口を半開きにしたドス黒い顔。まさに死人の顔だった。

一瞬、ぅおっ!!って思ったけど看板とか幕?みたいなやつを誰かが置いたんだろうとすぐに思い直し、あせった~と思った次の瞬間その顔が目をギョロギョロ動かしながら動いた!!

ビビりすぎて声も出せず、走って逃げたよ。

ちなみにその顔は無表情で、そこからはなんの感情も読み取れなかった。それと、関係あるかわかんないけど、その時やたらタンスの臭い?防虫剤かな?あれの濃厚なやつが臭ってた。

当然騒いで友達に言いまくって、もちろんその家に何人かで行ってみたんだけど、もう何も見えなかったし臭いもしなかった。

家族にも話したんだけど、両親は笑い、年の離れた弟は怖がりすぎて泣き出した。かわいい。親子とは思えないこの反応の違い。

そのあとその家から死体が見つかった…とかなら綺麗にオチもつくんだけど、まだ何も起きてない。いろんな人にあの家で何があったのか聞いてみたけど誰も何も知らない。

ほんとよくある怖い話って感じだけど実話です。



投稿者:カンタさん