実話というか、母から聞いた話。肉親の話だから嘘じゃないとは思う。母の昔の記憶だから、多少あいまいなところはあるかもしれないけど。
母がまだ子供の頃なんだけど、遊んで家に帰ってきたら、居間の雰囲気がいつもと違う。
そのときは家に誰もいなくて、母一人。で、何が違うのかよくよく考えたら、飾ってあった人形の位置が変わってたんだと。
普段はサイドボード?(食器棚みたいなやつ)の中に入れて飾ってるはずが、なぜか床にうつぶせの状態で落ちてたらしい。
母の母(俺のばあちゃんな)は几帳面な人だったから、人形を放り出してどっか出かけるなんてありえない。母はそう考えて最初は泥棒が入ったんじゃないかと疑ったんだそうだ。