骸骨

[人喰い犬]飼い主の死体を食べながら飢えをしのいでいた犬。

腐乱した飼い主夫婦の亡骸(なきがら)と、その亡骸を食べながらえをしのいでいた犬が発見されました。

死亡していたのは英ケント州、ポムベリーに近いブレンチリーの一軒家に住む、アルバート・スプリングスさん夫妻で、犬は夫妻が飼っていたジャーマンシェパードだそうです。

検死法廷に付された死因は、まず夫のアルバートさん(82歳)が入浴中に心臓病の発作で急死、寝たきりの妻オードリーさん(70歳)は助けを呼ぶことも出来ず、衰弱して死亡したものと推定されています。

法廷でジョン・クレイドン担当警部が語った現場の状況はすさまじく、まずは9月7日、郵便配達夫の通報によって夫婦の家を訪れた警部は、あたりに猛烈な腐臭が漂っていることに気づきました。

部屋に入ると、チョコレートの包み紙が散乱している他は、さして荒らされた形跡はありませんでした。

しかし、風呂場をのぞくとアルバートさんの首なし死体が浴槽にスープ状にひろがり、寝室にはパジャマ姿のオードリーさんの死体が激しく食い散らかされた様子で、本人の特定もできないほどにいたんでいたといいます。

中庭には汚物にまみれた犬がひどく衰弱した様子でたたずんでおり、ほとんど肉のついていないアルバートさんの頭蓋骨が、かたわらにころがっていました。

またリビングには、8月25日に71歳の誕生日を迎えたオードリーさん宛のバースデーカードが残されていたところから、発見は死後2週ほどたってからのものとみられているそうです。