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636 :sage:03/10/12 00:58
山の話を3つほど

ひとつめ
自分の親の知り合いが登山が趣味で、そいつから聞いた話らしい。
この男がマニアで、登山道の無いところを踏破する通称『ルートファインディング』が趣味の持ち主。
彼が言うには、奥地に行くと絶壁を人がものすごいスピードで上がって行く様が見られるらしい。
当然、絶対にそれはこの世の人間ではない。




637 :sage:03/10/12 00:59
ふたつめ
自分は大学でワンゲル部に入った。
部の先輩が雪山に入って、避難小屋の中にテントを張った深夜、
猛吹雪にもかかわらず、外でアイゼン(登山靴に付ける雪用の鉄製の爪)を外す音がガチャガチャすると言う。
その後誰も入ってこない。
深夜の吹雪の中でアイゼンを扱う人間など居るはずが無い。ましてや入ってこないのはおかしい。
先輩いわく、このようなカタチで遭難者の霊がさまよっているとのことだった。



638 :sage:03/10/12 00:59
みっつめ
自分は社会人になってからヒマだったので、社会人山岳会に少し居た。
その会では遭難しそうになって、恐ろしくなりそれ以来山はやめた。

遭難は会津の吾妻連峰に山スキーで入ったときのこと。
天気が回復するとの天気予報を信じて入山したんだが、一向に回復せず吹雪が続いた。
登山をやめれば良かったんだが、
深入りした我々3人パーティーは見事にホワイトアウト(吹雪で目の前が真っ白)に遭い道を見失い、
気が付くと日没寸前でそのまま夜になった。
樹林帯を寝ずに突っ切らないと凍死するため、夜間強行を実施しずいぶん遅くまでさ迷った。

余談だが、人間って極言状況になると幻覚が見えるのよ。
自分の場合は、木々の向こうに『家』が見えてかなり参った覚えがある。
あ、家だ、と思って近づくと森があるばかり・・・。これはかなり嫌な経験だね。
前を歩いていたメンバーは怒っていたし、後ろのメンバーは話していることが時間と共に脈絡を失っていった。
ホントどうしようもない思い出。



639 :sage:03/10/12 01:00
その後、慶応小屋を見つけて僕らは命拾いしたんだけど、快晴となった翌日は自衛隊が捜索に出動してきた。
昨日の天気予報のせいで、僕ら以外のかなりの人が雪山に閉じ込めれていたらしい。
慶応小屋のおじさんによると、小屋に向かっていた人達の中でも「来なかった」人が居た。
その人のものかどうかは知らないが、
昼前に小屋に向かう道の真中で、山スキーが一本刺さった状態で見つかったとの連絡が入ったのを聞いた。
深夜、山スキーしか移動手段が無いのに、それを刺すことなどあり得ない。しかも一本だけ・・・。
命の掛かるスキー板は絶対に手放せるもんじゃない。

感覚的だけどね。
多分、このスキー板の持ち主は、最期何か見たか気が触れたんだと思う。
そういう事が起こっても全く不思議じゃないから。


引用元:https://hobby4.5ch.net/test/read.cgi/occult/1068510246/