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132: 名無しさん@おーぷん 2018/03/09(金)01:49:49 ID:XUJ
ある日の塾帰り
電灯もまばらな田舎道を歩いているとき、自分の背後から足音が聞こえた
普段は人通りの少ない道な上に、時間も時間なのでもしかしたら怪しい人なのではないかと思いながら歩いていると、前方の十字路にカーブミラーがあった
普段はその道をまっすぐいくのだけれど、その時は後ろから聞こえてくる足音が不気味で気になったので、その道を曲がることにした
その瞬間、丁度良い角度でカーブミラーを使って後ろの様子を確認するつもりだった
後ろから聞こえてくる足音は、先程よりも自分に近づいているように聞こえる
緊張で心臓の音は大きくなって、まるで後ろから聞こえてくる足音をせかしているように速かった


十字路までもう少し
あと数メートル
足音が近づく
あと数歩
足音がどんどん近くなる
そうして、十字路までたどり着いた
後ろから聞こえる足音で自分との距離感を確かめつつ、丁度その位置が映りそうな角度になるように十字路を横切った
そしてカーブミラーを見ながら後ろを確認すると、後ろには誰の姿も無かった
てっきり誰か映るものだと思っていたので、反射的に確認するためにその方向に振り返ると、
そこには誰もいなかった
なんだったんだろうと思っていると背後から
「追いついた」
と聞こえた
振り返ったカーブミラーに映る自分の肩に、誰かの手が巻かれていた


引用元:https://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1520524019/