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356 :本当にあった怖い名無し:2009/06/15(月) 15:39:36 ID:seXYTfG80
ちょっと前の仕事が休みだった日、原付でうちの裏山を走ってたんだよ。
そしたら空にぽっかりと、赤い鳥居が2つ並んだ状態で浮いてるんだよ。
赤い鳥居が浮いてるっていうより、宙にぼやけてるって感じかな。
道なりにその鳥居があったから、走り抜けたんだよね。
だからちょうどくぐった感じ。2つとも。

家に帰って、その日は普通に過ごした。
問題は次の日からで、高熱が出て、薬を飲んでも病院に行っても熱がさがらないんだよ。
母親に「何か最近変わったことはなかったか」と聞かれて、息も絶え絶えで鳥居の事を話したんだよ。
そしたらうちの母親が血相を変えて、「Aさんに連絡しないと!!!!」って電話してた。
Aさんってのはユタ(うちの地方じゃ呪い師みたいなもの)だ。




357 :本当にあった怖い名無し:2009/06/15(月) 15:40:34 ID:seXYTfG80
ほどなくしてAさんがやってきて、
俺をみるなり「あぁ、これは相当やられてるね・・・」って言って来たんだよ。
何にやられてるのか、何をやられてるのか、全く聞けなかった。
身体が動かなくて、声も出なかったんだよ。
それなのに家の仏壇の前に寝かされて、Aさんがもってきた酒やら米やらを仏壇に並べ始めた。
「鳥居を2つくぐったんだね?」と聞いてきたから、かすかに頷いた。
「あんたの先祖に守ってもらうように今から頼むけど、それが出来なかったら、
 あんたは悪いけど、ここで命が切れてしまうよ」
と、物騒な事を言うんだよ。

Aさんはなにやら呪文みたいな言葉を唱え始めた。
俺が聞き取れたのは、「マジムン」「グソー」「ニライ」の3つだけで、
呪文みたいなものが書かれた紙で体を叩かれておしまい。
Aさんが、「どうにか切り抜けた。あんたよかったね、毎年墓参りにちゃんと行ってて」て言ってきた。
俺、何となくなんだけど、墓参りだけは親と一緒に行くのを欠かさなかったんだよ。
それが幸いしてたらしい。



358 :本当にあった怖い名無し:2009/06/15(月) 15:41:17 ID:seXYTfG80
で、Aさんが「次に鳥居を見たらすぐに離れること。絶対くぐってはいけないこと」と言い残して去って行った。

次の日、嘘みたいに熱が下がっていた。
母親にどういう事か聞いてみたら、「世の中知らない方がいい事もある」と、最初取り合ってくれなかったが、
しつこく聞いてみたら、
・俺の家系に関係している
・鳥居をくぐったら8割の確率で死ぬ
・鳥居の数はその人が生きた年数に応じて違う
・雨の日は鳥居は出ない
としか教えてくれなかった。

これが今まで平和に暮らしてきた、俺の唯一の洒落にならなかった話。



364 :本当にあった怖い名無し:2009/06/15(月) 16:18:06 ID:miAUFTWR0
tk、家系に関わるそんな恐ろしいことなら、
お母さんも子どもの頃からしつこいくらい言っておいて欲しいよ。
何があっても、宙に浮かんだ鳥居を潜っちゃダメだぞって。

それとも、お母さんも半信半疑だったから、
せめて墓参りには必ずいく子に育てて、予防線張っていたとかかな?



365 :本当にあった怖い名無し:2009/06/15(月) 16:26:44 ID:seXYTfG80
356だけど、
墓参りは無理やりじゃなくて、何となく行ってた。
母方の方の関係らしいけど、さっき聞いたら女は見えないらしい。男にしか見えないんだと。
昔話みたいに聞かされてたのと、自分は結婚したから関係ないと思ってて、
>>364の言う通りに半信半疑だったんだって。


引用元:https://anchorage.5ch.net/test/read.cgi/occult/1244718346/