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356:本当にあった怖い名無し:2011/05/08(日) 19:04:38.34 ID:5BOevgOG0

ふと思い出したのでひとつ・・・
俺が3歳か4歳くらいの頃の体験。
我が家の奥には仏間付きの和室があり、そこには昔から古い仏壇が置かれていた。
普段は仏壇の観音開きの扉を開けて、中が見える状態なのだがその日は扉が閉まっていた。
真夏の夕方くらいだったと思う。俺はその和室で前日に買ってもらったばかりの絵本とおもちゃを派手にちらかしてを一人で熱心に遊んでいた。
蝉の音混じりに突然"カシャン"と何かが外れたような音がした。俺は何故か迷いも無く瞬時に仏壇を見ていた。

観音開きの扉の鍵(コの字の金具を輪に引っ掛けるだけの簡単な鍵)が外れてゆらゆらと下を向いて揺れていた。
ガキの俺でもそれは人為的にでしかおきえない事だと理解できた。
すると、観音開きの扉の片側がキシッキシッある一定の間隔で少しずつ
開き始めた。古く軋む扉の開く音に恐怖で身が固まった。
俺の目はその数センチ開いた扉の闇に釘付けのまま固まるしかなかった。
するとその数センチの暗い隙間から明らかに人のものであろう白い眼が
部屋の中を舐めるように何かを探すようにギョロギョロ動いていた。そして目線の先に俺を見つけると鋭く睨み付けた。
その瞬間恐怖が爆発した俺は言葉にならないような悲鳴をあげながら台所にいた
母親に泣きすがりついて必死に説明した。
しかし母は和室で眠ってしまった俺がよくある子供の怖い夢でもみたのだろうでただただなだめるだけだった。
その件はそれで片付けられてしまい。俺自身もそんなことも忘れてしまったまま
随分と年月が過ぎた。



357:本当にあった怖い名無し:2011/05/08(日) 19:05:58.64 ID:5BOevgOG0
~続き~

厨房になったときにたまたま親とその仏壇の掃除をしていたときに一枚の古い写真が出てきた。
それは俺が生まれる前にはすでに亡くなっていたじいさまの写真だった。
そのときがはじめてのご対面であったがでも俺はそのじいさまをはじめて見た気がしなかった。
ガキの頃仏壇でみたあの眼のことを思い出し、これはこの写真のじいさまだったんじゃないかと咄嗟にそう思った。
あの日見た白い眼がどうにもじいさまの眼と重なってならなかった。
のちに母にじいさまの事を尋ねたところ昔は商いをしており、非常に几帳面で
厳格な人物である事がわかった。
当時あの部屋で派手におもちゃを散らかしっぱなしで片付けもせず遊んでいた孫を叱りに来たのだろうか
とそんな風に思えてならなかった。

今は実家に帰る度に仏壇に欠かさず手を合わせている。
最近はちょっとご無沙汰になってしまっているが蝉が鳴く盆時期には必ず帰るよ。
じいさまよ。

長文スマンス



358:本当にあった怖い名無し:2011/05/09(月) 16:22:29.26 ID:vGsqGyhL0
いい話だ



359:本当にあった怖い名無し:2011/05/10(火) 00:31:19.20 ID:QuSCHH6sP
物を動かせるレベルってことは相当強い霊なんだろうな。


引用元:http://toro.5ch.net/test/read.cgi/occult/1053937529/