林道

652: さの死蝋 ◆WhpEztJj9g 04/04/19 18:46 ID:oetm1ESC
去年の夏の終わりの事です。 
一人車で明け方の朝日を浴びて林道を走っていたとき、ちょっと不思議なことがありました。 

車から降りて、小用を足していると 
急に霧というか、もやが出てきました。 


静かです。さっきまでセミやたくさんの蜻蛉が居たのに、何も居ません。 
燦々とした朝日も、どこかに消えてしまい、見えません。 


こーん。 

…遠くでガードレールを叩く音がしました。 
霧はだんだん深くなってきます。 

こーん…。 

遠ざかり、近づくガードレールの振動。だんだんと近くなってきている。 
耳が痛いほどの静寂の中で、それだけが、近づいてくる。ゆっくり。 
もやのせいで遠くは見えません。 

ガードレールに寄りかかっているのが怖くなりました。車に戻り、魔物よけに一服して 
ゆっくりと発進。 

一分も走らないうちに、また突然晴れました。セミがうるさいくらいです。 
腕がひりひりするほどの日差し。 

山中異界。ふとしたところにあるです。



653: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/04/19 18:57 ID:wW3ERg29
>>652 
「魔物よけに一服」というフレーズが 
やけに心に残りました。



719: 元、山屋 04/04/26 17:45 ID:7UNKwPs6
>>652 
アク禁解除になったので、似たような話を一つ 

一昨年の初夏の頃、静岡の山の中で小道を散策していました 
斜面の下のほうに水のきらめきの様な光を見つけ、小道をはずれて斜面を降りていきました 
鬱蒼とした森の中に小さな池がありました、池と言っても六畳間位の広さです 
そこだけは日の光に満ちて別世界のように感じました 

池のほとりには危急種と言われるヤマシャクヤク等の珍しい植物が生えています 
図鑑でしか見た事の無い植物に時間を忘れて観察を続けました 

ふと気がつくと池の対岸に薄っすらともやが見えます 
そのもやが池の水面を滑るようにこちらに向かってきて、自分の足元にまとわりつきました 

とたんに激しい寒気とうなじの毛まで逆立つような鳥肌、頭痛と軽いめまいに襲われました 
爺さんからタバコは魔物を遠ざけると聞いていたので一服付けてその場所を去りました 
自動車に戻るまでもやは山肌を滑りながら着いて来ました、ごめんなさいと一礼し車に乗り込むともやは消えていました 


引用元:https://hobby5.5ch.net/test/read.cgi/occult/1080228330/