730 :桜:2009/08/16(日) 08:11:03 ID:WZcs/2Sc0
今は亡くなった父方のじいさんから聞いた話。
じいさんは子供の頃から、花見が大好きで、庭の桜が咲くのを楽しみにしていた。
桜が咲くとお母さん(俺の曾祖母)が団子を作ってくれて、家族で花見をするんだ
けど、当時だからお団子は御馳走で、それも楽しみだったって。
じいさんが8歳くらいの頃、曾祖父が桜の木を切って、柿の木を植えようとした
事があったのだが、じいさんがとてつもなくわんわん泣いて止めるから、じゃあ、
切らずにこのままにしようと言う事になったらしい。
昭和18年の2月、じいさん24歳の時、じいさんは、あと2カ月もすれば桜が咲
くと、凄く楽しみにしていたのだが、赤紙が来て出征しなければいけなくなった。
奥さん(俺のばあさんね)にも桜が見れんのは残念だなあってしきりに言ってたんだ。
731 :桜:2009/08/16(日) 08:11:54 ID:WZcs/2Sc0
つづき
それが、出征の日。家から出たら、じいさんは仰天した。
2月にも関わらず、桜の花がホンの5、6個だけど咲いていたのね。
「俺のために桜が咲いてくれた。」
そう言って、じいさんは涙を流した。後にも先にもじいさんが泣いたのはこの時
だけだったから、ばあさんは凄く驚いたらしい。
そんな事があったから、戦争が終わってからも、じいさんは桜を大切にした。
もうひとつ驚いた事に、じいさんが亡くなってから2年後、桜は後を追うように
枯死したって事。
今、庭には、枯れた桜から接ぎ木した、二代目の桜が毎年花を咲かせている。
732 :本当にあった怖い名無し:2009/08/16(日) 08:20:55 ID:e3zGllQD0
>>730
いい話だ~と思った直後、スレタイを確認した
733 :本当にあった怖い名無し:2009/08/16(日) 08:21:11 ID:yXeAO3I3O
>>731
良い話だね。左遷された菅原道真公を慕って、京から九州に飛んだ「飛梅」の話を思い出した。
734 :本当にあった怖い名無し:2009/08/16(日) 08:26:22 ID:HXmHgNb3O
>>730-731
不覚にも泣いてしまった…
微妙にスレチかもしれんが、いい話だ。
736 :本当にあった怖い名無し:2009/08/16(日) 09:00:58 ID:P6J3KfWVO
>>730
鳥肌たちました…似た話を体験しています。
うちの母方のじいちゃんの兄さんの住んでた大分じゃうちの家系ってすげぃ金持ち大名で昔から有名だったんだ。だからそいう歴史的な物をよく譲って欲しいとか言う人達が多かったんだ
737 :本当にあった怖い名無し:2009/08/16(日) 09:04:32 ID:P6J3KfWVO
そんでまぁそいう歴史的な物(日本刀とか将棋盤)とかは平等に郷土資料館に寄付したんだ。それからはそうやって来る人はいなくなったんだ。
ある日、誰だかわからない男の人がおじの兄さんを訪ねてきたんだ。そんで庭の桜を欲しいと言ってきた。
738 :本当にあった怖い名無し:2009/08/16(日) 09:09:51 ID:P6J3KfWVO
おじの兄さんはすごい桜を大切にしてたし、先祖代々大切にしてきたものだったからって譲らなかった。
家族としては男の人が1000万以上出すって言ってたから譲りたかったみたい。 まぁでもじいさんの意見を尊重したんだ。
739 :本当にあった怖い名無し:2009/08/16(日) 09:11:55 ID:P6J3KfWVO
それで男は諦めたんだ。 んでその後すぐじいさんは寝込んじゃったんだ。その時でも毎日桜の手入れだけは忘れなかったらしい。 そんでじいさんは死んだ。その後家族で話しあってその男の人に桜を売ろうとしてたんだ。
740 :本当にあった怖い名無し:2009/08/16(日) 09:13:50 ID:P6J3KfWVO
そしたら…じいさんが死んでから桜は1ヶ月もしないうちに枯れたんだ。家族みんなびっくりして、結局売り物にならなかった。んで半年後になるんだがじいさんの部屋で遺言がみつかったんだ。
741 :本当にあった怖い名無し:2009/08/16(日) 09:16:54 ID:P6J3KfWVO
遺言のある文が「桜は売らないで欲しい。あの桜も寿命が近い。もしかしたら私が連れていってしまうかもしれないからな。」
みたいな事がかかれてたらしい。最後の遺言は話持ってる気がするが桜って何かあるんかね?
引用元:https://anchorage.5ch.net/test/read.cgi/occult/1249959559/
引用元:https://anchorage.5ch.net/test/read.cgi/occult/1249959559/
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もう、こんな言葉も死語だけど、一族の長が務めるとこうなっても不思議じゃ無い気がする
手を入れないと樹齢40くらいから衰えて60年くらいには寿命がってのが定説。
環境により多少前後するが大切にしたんだろうってのはよくわかるね
狂い咲きはいろいろと条件があるけれど寒さが抜けてちょっとした小春日和に咲くことはままあること
偶然がいろいろと重なっただけと言ってしまえば野暮な話か
桜は爺さんと共に同じ時代を生き共に天寿を全うした、それだけさ
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