家の中

951: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/06/08 19:52
3~4歳ぐらいの頃の話。 
当時、私の家族は一階平屋の借家にすんでいた。 
私はそこで毎晩嫌な夢を見ていた。 
真っ暗で、家の中をふわふわ漂う夢だ。 
その家の家具一つひとつがくリアルで、今でも鮮明に思い出せる。 

そして、そこにはおじいさんが居た。 
上手く言い表せないが、おじいさんは全身が白黒映像のような感じで、 
言葉の意味はわからなかったが 
いつも私に悪態をついたり、愚痴を言ったりしていた。 

つづく 



952: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/06/08 20:01
ある日、母と一緒に叔母さんのマンションに遊びに行った。 
階段を上り、叔母さんの部屋の前に着くと 

そいつはそこに居た。 

母は全くその「白黒おじいさん」の存在に気づいていなかったようだ。 
そいつは満面の笑みで私に語りかけた。 

「そこに手を置いてみろ。 お も し ろ い こ と が お こ る ぞ。」 

そこはドアのちょうつがいだった。 
その直後母はそのステンレス製の重たいドアを力いっぱい開いた。 



953: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/06/08 20:10
次に気が付いたのは救急車の中だった。 
左手の人差し指は辛くも切断を逃れた。 

よく覚えていないが、その瞬間あいつは 
ひどく大声で笑っていたのが聞こえた。 


結局、その家から引っ越すことになった。 
その家で人が死んでいたことを、大家が隠していたためだった。 
近所の人の話で解かったらしい。 
亡くなったのは一人暮らしの老人だった。 


20年以上経ったいまでも、寂しく、切ない夢を見ることがある。 
身寄りの無い老人が、ひとり街をさ迷う夢だ。 

・・・書いてても寒気がします。 
文章にしたらあまり怖くないかもしれませんが。



955: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/06/08 20:28
>>951 
こわい…やだなあ



968: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/06/09 01:13
>>953 
簡潔でこわ。 
そのおじいさんもちょっと哀れだな。 
だけど、人にそんな悪意持って、危害加えるような事してたら 
それこそ、ずっとひとり寂しくさまよいつづけることになるような・・・


引用元:https://curry.5ch.net/test/read.cgi/occult/1019891278/