港

3:本当にあった怖い名無し:2011/01/24(月) 20:21:51 ID:2uzfB6SY0
とりあえず1話 

今から20年程前に聞いた話 
当時、金○中生だったカップル2名が夜の8時頃 
ある港でデートしてました 

そこは小さい漁船がとまる港で、普段から何隻か止まっている所でした 
夕方6時頃に待ち合わせ歩きながら話をしている内に 
気が付いたらその港で二人で話をしていたそうです 

蒸し暑い8月の夜に二人は帰ろうか?と思っていたのですが 
一隻だけ明かりが付いて賑やかな雰囲気の 
大きめの漁船(15名は入れそうな大きさだった)から
「にいちゃん」「にいちゃん」「ちょっとおいで」と小太りのおじさんが呼んでいたので 
二人は何かな?と漁船に入るとそこは大人7名くらいで酒盛りしている最中でした 



4: 本当にあった怖い名無し:2011/01/24(月) 20:23:20 ID:2uzfB6SY0
「にいちゃんなんかは付き合ってるわけ?」 
等ひやかしの言葉を交えつつ 
おじさんがたも「飲め飲め」と焼酎を差し出してきました 

当時の二人はお酒を飲んだことがなく 
酒はこんなに不味いのか・・・と思ったそうです 

しかし10分もしないうちに 
彼女のほうがうつむき今にも泣きだしそうになり 
彼氏へ「もう・・・帰ろう お願いだから・・・」 
と小声で呟きはじめました 

彼氏は酒は不味かったものの大人が 
酒盛りをする雰囲気を楽しんでいました 
島唄(奄美では 奄美の唄が多く年配者たちは酒が入るとこぞって唄ったりしたそうです) 
を唄い拍手と指笛で囃し大変盛り上がっていたのですが・・・ 

彼女があまりにも態度が豹変し 
「突然もう帰る!」と泣きながら感情を出して 
 船から走って橋を渡り堤防を走って行きました 



5: 本当にあった怖い名無し:2011/01/24(月) 20:24:43 ID:2uzfB6SY0
突然の事で驚いた彼氏は走って追いかけて 
200m程はなれた国道沿いで彼女を捕まえて 
「何やってるわけ? おじたちに失礼だろ?」 
と彼女を捲くし立てました 

彼女は走った事と泣いていた事もあり 
息を切らせながら「うっ うっ」と嗚咽を 
言うだけでした 

5分程経ち 
落ち着いた彼女が 
「あんたなんで気が付かんわけ?」 
と今度は怒りをあらわにし彼氏につめよりました 

意味が分からない彼氏は 
「やー(方言であなた)何が言いたいわけ?」 
と彼女に尋ねると 



6: 本当にあった怖い名無し:2011/01/24(月) 20:26:18 ID:2uzfB6SY0
また泣きはじめた彼女が 
どうにか聞き取れる声で 
「拍手・・・花・・・コップ・・・お酒」 
とだけ言い 

彼氏がそれでも意味が分からない顔をしていると 
『拍手!手が・・・手が 手の甲を合わせて拍手してた!』

『花!枯れたのと新しい白菊の花しかなかった!』

『コップ! 飲み口が割れて コップ自体外で何年も放置したみたいだった!』

『お酒! 焼酎はあんな味じゃない! あれは注いで何年も経った腐ってる味!」』
と泣きながら怒りだし 

それを聞いて彼氏が「確かめて来る!」 
と船着場へ走っていくもそこに先ほどの船は無く 
普段通りに小さい漁船が止まっているだけでした・・・ 



7: 本当にあった怖い名無し:2011/01/24(月) 21:20:18 ID:oc2OQixrP
手の甲を合わせて拍手ってのは、自分たちは死霊だよと表明してるんだね。 
死者の宴会に紛れ込む話はヨーロッパじゃよくある世間話。 
死者が騒ぐ夜というのはある。 

自分は会社へバイク通勤を禁止されてるので、
本社近くの墓地の納骨堂沿いの道に停めるが、 
たまに納骨堂が賑やかそうな空気を持ってる夜がある。 
満月の夜など、大勢の人が騒いでいるような気がする。 


引用元:http://toro.2ch.net/test/read.cgi/occult/1358251421/