海

33:本当にあった怖い名無し:2012/01/07(土) 14:45:34.98 ID:5oDxi8UB0
祖父から聞いた話。 

戦争末期の頃。農家の長男だった祖父も徴兵されて、輸送船で戦地に送られていた。 
N丸と言って、7000人収容していたそうだ。 

さて、祖父は船底で、多くの戦友とともに寝ていた。 
すると夢で、祖父の父親(つまり自分の曽祖父)にこっぴどく叱られる夢を見て 
目が覚めてしまった。ちょうどそのとき、甲板の見張りをしていた船員が 
交代すべく、船底に降りてきたところだった。 

ちょうど祖父が起きていたので、見張りを交代する事になった。 
祖父が階段を上がって、甲板に足をかけたか、かけないかのタイミングで、 
突然激しい衝撃が船を襲った。 

N丸に敵船からの魚雷が命中したのだった。 

祖父はセオリーに従い、服を脱いで、即海に飛び込んで、泳いで、なるべく船から離れた。 
(船が沈む渦に巻き込まれないため) 

その後、数日間漂流物にとりついて漂っていたところを同胞に発見されて、助かった。 

結局7000人中、5000人が戦死、船底の戦友は全員戦死されたそうだ。 
不思議な夢で、九死に一生を得たという話。 



35: 本当にあった怖い名無し:2012/01/07(土) 17:44:35.54 ID:8aVuPqeb0
>>33 
その話すごく面白かった。 
生死を分けるのって、案外そんなことなのかもね… 
お祖父さん、見つけてもらえてよかったね! 


引用元:https://toro.5ch.net/test/read.cgi/occult/1325811327/