暗い

12/11/18
もう何年も経ったから、実話を書いてみる。 

それは近所のコンビニで起きた。 
わたしが商品を見ていると、その通路を高校生くらいの若者が通りかかった。 
邪魔になるかと思って前の棚のほうに寄って、通り過ぎるのを待った。 
でも若い男は立ち止まっている。 

もしかしたら、欲しい商品が前の棚にあるのか、と思って今度は後ろに下がってみた。 
でも若い男は前の棚の商品を見るわけでもなく、ただ一言、 
「邪魔なんだよ、ババア」と吐き捨てた。 
ちゃんと避けたのに、その一言で、単に他人を罵倒して楽しんでる、と知った。 
と思うと同時に、「この子、A子の長男だ」 
と気づいた。男とは中学生になってから一度A子の家で見ただけだが、 
顔にも面影あるし、声も間違いない。 

「あれ? B君じゃない。A子元気? あたし、○○だよ」 
わたしが彼を知っていると知った途端、慌てて離れていくB。 
でも30代後半に「ババア」って、ひどいだろ、とわたしは怒ってた。 
A子は幼馴染みの同級生で、ずっと近所に住んでいて、結婚後も、 
同じ団地内にいたので、よく会ってた仲。 

わたしは、Bが真っ赤になって逃げ出したのを、狭いコンビニで執拗に追い回した。 
「B君、大きくなったねえ」 
「昔はいい子だったのに、今は悪ぶってでもいんの?」 
「ご両親は立派なのに、君は見知らぬ人にはババア呼ばわりなんだ。 
高校デビューってやつ?」 
「あのさ、親の代からこの団地ににいるんだから、 
悪ぶりたいなら、ご近所でやらないほうがいいんじゃない?」 
「A子にはよーく話しておくね」 
だいたいこんな感じのことをつらつらと。 

Bは無言で知らんぷり。でもコンビニの中を歩き続け、 
私は後を追って、知り合いのおばちゃんぽく、口調は親しげに嫌みを言い続けた。 
数分と経たず、Bは結局無視したまま、逃げるようにコンビニを出て行き、 
わたしは普通につまらん物買って帰ってきた。 

Bの自殺はそれから3日も経っていなかった。翌々日の夜?らしい。 
Bはわたしと会ったことは、恥と思ったのか、 
少なくともわたしの耳に、コンビニでの再会の話は何も入らなかった。 
わたしもBに会ったことは誰にもまだ言ってない状態。 
A子は泣き続けてるだけ。 

わたしにすがりつくように泣いたりもしていた。 
Bの自殺の原因はわかっていない。 
高1になったばかりで、受験に悩むにはまだ先で、 
学校でも楽しくやっていたみたいな話だった。 

でも自殺の原因は、悪ぶってみたら、自分を幼少期から知ってるオバサンで、 
くどくど嫌みや、母親のA子に話す、と言ったからかもしれない。 


引用元:https://toro.5ch.net/test/read.cgi/occult/1351916601/