家、部屋

09/06/30
うちの実家の話です。 

実家は、父の代で建てた家だから古い歴史はない。 
昔ながらの大工さんが建ててくれた家だ。 
だからか?居心地が良いと言うか…、安心出来て暖かい感じ。 
うちに遊びに来た人も皆、『心地良い』と言ってくれるそんな家。 

私が幼い頃。 
はっきりと見た訳じゃないが、家に女の子がいる。 
なんて言うか…、家に居ると、時々、脳の中に、長い黒髪で小学生くらいの女の子が入ってくる。 
例えば、家の廊下を歩いていると、『あ、今、後ろに女の子がいる』って勝手にイメージが入ってくる。 
その女の子は、いつも穏やかに微笑んでいる感じ。 

不思議な事に妹も、 
『見た事ないけど、私もお姉ちゃんと全く同じ女の子を感じる時がある』と言っていた。 
成長と共に、その女の子の感覚?はなくなり、私は一人暮らしを始めた。 

ある日、母から父の仕事の都合で3年間だけ、家を離れる事になったと連絡が来た。 
その間、実家は賃貸として人に貸す事にした。

引っ越し前夜。 

妹は風邪で高熱を出し2階の部屋で寝ていた。 
父は先に転勤先に行っていた為、母は一人で細々とした物をまとめていた。 
母が『この家を出るのは寂しいな』と浸っていると… 

ゴトンッ! 

2階から大きな物音がした。 
妹が起きたのかな?…と思った母は、階段の下から「起きたの?」と声をかけた。 
だが返事はない。 
不思議そうに2階を見上げていた。 
その時… 
『ありがとう、待ってるね』 
と、女の子の声が背後から聞こえ、同時に誰かが後ろを横切った気配を感じたらしい。 
後ろを振り返るが誰もいない。 
不思議に思いながら、妹の様子を見に行くと、熱はすっかり下がり熟睡していた。

賃貸する為、賃貸業者を家に呼んだ時にこんな事を言われた。 
「この築年数なのに、とても家の状態が良いですね。綺麗に使われている。大事に家をお使いになっていたんですね。家が喜んでますよ。」と。 
確かに母は、家族が集まるこの家を大事に使っていた。 
毎朝、玄関を掃き、床は雑巾で拭き掃除をし、庭の手入れもしていた。 

あの女の子は家の何なのか…。 
現在は実家の家に両親が戻っており、仲良く暮らしている。 

母は、今も時折、女の子の笑い声や気配を感じるらしい。


引用元:http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/occult/1244957518/