人形2

10/09/18
私は都内で事務職をしている者です。 

先日、仕事のあと同僚の女の子たちといっしょに飲んでから、 
板橋の自分のアパートに帰ってきたあとのことです。 
壁際にある机に座って、手鏡をもってメイクを落としていたのですが、 
ふと鏡に何かが映った気がして、鏡の角度を変えたのです。 
そのとたん、私の後ろのタンスの上から私を見下ろしている日本人形と 
目が合いました。真っ白な顔をして赤い着物を来た日本人形が 
タンスの上に立って、うつむき加減に私を見ていたのです。 
もちろん私の部屋には日本人形などありません。 
「ひっ」と叫んで手鏡を落としてしまった私は、 
すごい速さで振り向きました。 
タンスの上には何もありませんでした・・・。 

とても怖かったのですが、子供の頃から科学雑誌とかが好きな私は 
オカルトを信じないたちで、何かの拍子にありもしないものを 
見てしまったのだと自分を納得させて、その晩は寝ました。 

そのまま何もないままに一週間ほどが過ぎました。 
そしてある夜、私はお風呂から上がって発泡酒を飲みながら 
小さな液晶テレビでニュースを見ていました。 
そのとき、私は視界の中に何か違和感を感じました。 
とても嫌な予感を感じたのですが、勝手に目がそちらに向いてしまいました。 
カーテンを閉め忘れた窓にそれはうつっていました。 
ベッドの上に立ってこちらをじっと見つめる日本人形が・・・。 
私はいてもたってもいられず、ベッドの方を見ないようにして 
携帯電話だけを持って家を飛び出しました。 

今は同僚の家に泊めてもらって、引っ越し業者にすべて頼んだ 
引っ越しの作業が終わるのを待っているところです。 

大家さんは心当たりがないと言うし、いったいあの人形は何なのでしょう。 


引用元:http://toki.2ch.net/test/read.cgi/occult/1284067828/