狂気

10/03/13
同僚が学生だった時、みんなで海にキャンプに行った時の話なんだが 

そこは山に面したビーチ、穴場らしく人気もまばら。 
海で遊んで、BBQして、夏の1日を楽しんだ後、彼は先輩と、二人で酒を飲みながら語り合っていた。 

就職どうする?とか、女のこととか、とりとめもない話。 
だが、先輩の様子が次第におかしくなっていった。何故か語尾に「にゃあ」をつけて話している。 

最初は酒のせいでふざけていると思い 
「ちょw先輩なにしてるんすかw」 
「ふざけてないにゃ!勝手に口が動くにゃあ!!」「うわwかわいくねぇwww」 
みたいな感じであしらっていたのだが、次第に言葉が出てこなくなり、ついに会話が成立しなくなってしまった。 

彼が、酔いが回ったせいではないと気付いた時には、もう遅かった。 

「…先輩?…え、どうしたんすか?」 
「………ニャァァァァァァ………」 
その時の先輩は、もう人間ではなかった。目を見開き、髪は逆立ち、モノノケの形相で彼を睨んでいたそうだ。 
そして彼や仲間の制止も聞かず、四つん這いで駆けずり回り、やがて山の中へと消えていった。 

未だに行方はわからないらしい。 
…作り話だと思ったが、彼、冗談を言うような奴ではないんだよなぁ。 


引用元:https://anchorage.5ch.net/test/read.cgi/occult/1268056627/