家

16/08/02
小学生の時の話。 
俺の家のすぐ近くに、同級生の男の子が住んでた。 
その子は生まれつき心臓に重い障害があって、学校にはたまにしか来なかった。でも、その子のおじちゃんとおばちゃんはすっごい優しくて明るい人達で、下校中とかに会ったらいつも笑顔で挨拶してくれてた。 

小学生3年のある日、その男の子が亡くなった。クラスのみんなで葬式に出たんだけど、おじちゃんとおばちゃんが嗚咽を漏らして泣いてた。いつも笑顔のおじちゃん、おばちゃんがそんな感じになってたのを見て初めてその同級生の死に実感が湧いた。 

その次の日から、おじちゃんとおばちゃんは変わった。おばちゃんは毎日、虚ろな目をしたまま軒先に座り込んでこっちの挨拶に見向きもしないようになった。 
ずっとそうしてたかは分からないけど、朝学校に行く時も帰ってきた時も座り込んでた。おじちゃんもそんなおばちゃんに見向きもせずに、家に入ったり出たりをひたすら繰り返してて、子どもながらになんか怖さを感じた。 
そのまま2週間くらい経って、俺が学校から帰ってきてた時のこと。同級生の家の前を通る時にふと二階を見たらおじちゃんが窓からこっちを見てたんだ。一応会釈したんだけど、おじちゃんはずっとこっちを見たまま動かなかった。気味も悪かったし、そのまま通り過ぎた。 
その次の日、また学校から帰ってきたら、同級生の家の前にパトカーと救急車が停まってた。家に帰ってお母さんに聞いたら、おじちゃんが二階の部屋で首吊って死んだと言われた。俺が昨日会釈したのは首吊ってたおじちゃんだったんだ。 


引用元:http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1468681132/