トーテムポール

10/06/21
今から20年前の話ですが、小学生の時に友達A君と、A君母の生霊?的なものに遭遇しました。 
A君母は仕事に行っていて、私たちはA君の家で昼寝をしていました。 

時間は15時くらいでした。 
すると、玄関の方の駐車場に、A君母の車の音が聞こえました。 

私たちの寝ている部屋から玄関までは大体5Mくらいで、
古い平屋建てなので、外の車の音は普段から聞こえます。 

普段なら帰ってこない時間帯なので、A君と顔を見合わせ、 
「?」 
という顔をお互いしました。 

次に玄関が開く音が聞こえ、私たちの寝ている部屋に歩いてくる足音も聞こえました。 
私たちは何ともいえない妙な気分でした。怖いとはちがう、胸騒ぎを感じていました。 
足音が部屋の前で止まり、襖がすーっと開きます。 

ちょうど【人の顔】が収まるくらい開いている襖に、【顔が5つ】縦に並んでいました。 

例えるならば、トーテムポールです。 
上から2つ目がA君母の顔でした。 

5つ並んだ顔はどれも無表情で、ただ【色】だけが、肌色⇒青⇒赤とどんどん替わっていきます。 
私たちは無言で、その光景を寝ながら見上げていました。 

不思議と恐怖はなかったです。 
しばらくすると、その【トーテムポール】は消えました。 

私たちはそのまま1時間以上無言で天井を見上げていました。 
その後、17時すぎでしょうか。A君母の車の音が聞こえ、今度は本当に帰って来ました。 
私はそのあとすぐに帰宅し、【トーテムポール】の1件は誰にも話しませんでした。 

A君とはその後、いろいろありましたが、小学校を卒業するまで交流が続きました。 
中学生になり別のクラスになってからは、自然と遊ばなくなりました。 

しかし、中学3年になり、同じクラスになったのをきっかけに、また一緒に遊ぶようになりました。 
私は、その頃には、例の生き霊?らしきものを、もしかしたら自分の夢だったんじゃないかと思い始めていました。 

そして、思いきってA君に聞いてみました。 
私「あの顔が何個も並んどったやつ、おぼえとる?」 
A君「おー、やっぱり本当に見たんやて。おれら。」 

二人の記憶は、細部までディテールが一緒で、間違いなく、何かを見た。
体験をしたことが、お互い証明できて、うれしく思いました。 
おわり 


引用元:https://www.logsoku.com/r/2ch.net/occult/1275728224/