不可解
05/07/10
なんか思い出した、子供のころの妙な友達。

自分、両親共働きで鍵っ子。とは言っても託児所みたいな所で遊んで帰って、家で一人でいるのは一時間もない。

んで、その一時間がその『ともだち』との交流の時間。

うちになぜだかあった腹話術用の人形なんだが、そいつはなぜか妙にお洒落で、子供心に美形な15歳ぐらいの顔の人形だった。

どうやら両親が古道具屋で惚れて買ってきたらしいんだが…そいつはすごいおしゃべりだった。

いっつも和室のタンスの上に置いてあったんだが、さすがに自立は出来ないらしく、俺が来るとクイっと足を組んで、組んだ上に両手を置く。

超気取り屋。超キザっぽかった。

で、いろんな話をしてくれた。と言ってもいつも彼の体験談。

演じた劇のお話とかそんなん。(おかげさんで俺は、ろくに本を読まないのに童話とかには超詳しかった)

で、ある日。いつもどおりに『ともだち』と他愛のない話をしてたんだ。そしたら、妙な事を言い始める。

「さて。そろそろ僕たちもお別れだ。〇〇(俺)にはやらなきゃいけないことがある。

遠足の準備をしな。ありったけのお菓子をリュックに詰めて、お布団の近くに置くんだ。

大事なものもリュックに入れて、いつでも遊びにいけるようにね。着替えも近くに置いとくといいね。

僕?僕も行くよ?でも〇〇とは違う。うん、ここより面白そうな所だ。うん。きみより面白いよ」

とまあ、こんな意味合いと調子で。

で、俺は当時非常にアレな子供だったから、遠足の言葉に喜んで、リュックにお菓子詰め込みまくったさ。おかんとかは、また俺の奇行かと思って流してくれたが。

で、その日寝てると、急に両親にリュックと一緒に連れ出された。

俺は寝ぼけてわからなかったけど、地震らしい。いわゆる阪神大震災。家は盛大に半壊。

『ともだち』は行方不明。服の生地すら見つからんかった。

そんなかつての友を思う不可解な話。


引用元:http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1434970204/