12/01/05
小学生の頃の冬の話。
母親は台所で料理してて、俺はテレビを見てた。
インターホンが鳴って、母親がドアホンに出た。どうやら父親がいつもより早く帰ってきたらしい。
手が離せないからと言われ、俺は玄関の鍵を開けに向かった。廊下の奥からドアを叩く音と、
「寒いー早く開けてくれー」
という父親の声が聞こえた。
小走りで廊下を駆けて、玄関を開けた。父親の顔をした羊が俺の目の前にいた。
ドアを閉め一目散に逃げたが、母親は父親が帰ってきたと思っているので、なかなかリビングに来ない父を迎えに玄関へ行った。
鍵が開いているのに開けてくれと言ってるのを不審に思ったのか、母親はドアスコープから外を見た。とたんに悲鳴をあげ、俺を抱えてリビングへ逃げた。
急いで父親の会社に電話を掛けると、父親は会社にいるという。玄関の外の声は確かに父親だったのにだ。
何分たったかわからないが母親と抱き合ってじっとしていると、再びインターホンが鳴った。
母親の尋常でないあわてぶりと、ドアの外に何かいるという事を聞いた父親がどうやら通報したらしく、警察の人が来ていた。
玄関口で警察と話していると、父親があわてて帰ってきた。警察は「また不審者が来たら迷わず通報してください」と言って帰った。
母親の話では、マンションの廊下を羊が埋めつくしていて、中には俺や母親の顔をした羊もいたらしい。
父親の声を使ってドアを開けさせておいて、我が家を乗っ取る計画だったのかと思った。
うちの家族だけでなく、廊下を埋めるほどの羊がいたということは、ほかの住人はすでに入れ替わっていて、羊の家族と過ごしているのかもしれないと思った。
思い出して怖くなったので書いた。
引用元:http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1434970204/
コメント
コメント一覧
単なる普通の人。
寧ろ助けられたと思ったほうがいい。
やって来た警察も、不審がる様子も無く「『また不審者が来たら迷わず通報してください』と言って帰った」? 投稿者殿と母上は、人面羊がいた、と警官に話したのでしょうか? さすがにそこまでは言えず、変な人がいた、程度でごまかしたのか? どうもピンとこない経過ですね。
「父親の声を使ってドアを開けさせておいて、我が家を乗っ取る計画だったのかと思った」という記述からは、グリム童話の『狼と七匹の子山羊』が連想されます。母山羊に似せようと狼が白墨を食べて声を良くし、手に白い粉をかけて子山羊たちをだます、という物語。それにしても羊がマンションを乗っ取るとは、何やらシュールな趣きの話にも感じられます。
是非映像化してほしい
作り話だから構うなww
父親の顔をした羊ってことは身体が羊で顔が人間?
四つ足で立ってたのかな……
あぁ、ミユキだったら知ってるんじゃね?
…あれは牛か
「ジンギスカンうま~」
毛がもふもふの四つ足で人面?
想像し難いな。
無意識に絵本のイメージが混ざった願いが叶った
そう思える
ヨーショクのねこやにようこそ
母親も見てるなら小さいころの~ってわけではないだろ。
また不審者が来たら迷わず通報してくださいって事は
着いたときには居なかったのか
警察は襲われて別人みたいになってたのかどっちや・・・
なんという俺得。
吉田羊だったら、俺は確実に家に入れる。
オーストラリアなら稀によくありそう
長髪白服がいた、より喋る羊がドアの外埋め尽くしてるとか怖い。
商人レベルがMAXになったもんでね
巻き毛タイプの牛を羊と見間違えたな
主と母が同時発症するわけないでしょ
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