12/02/18
初雪の山は登ってはいけない。
そういう話を仲間内でよく聞いたが、滑りやすくなるからだろうと、バカにしてた知り合いは命の危険に晒された。
彼は登山歴3年くらいの経験の少ないアマだったが、勝気な性格で人に頼ったりする事が嫌いだ。
なんでも1人でするタイプで、そのときも一人で冬山を登っていたが、初雪が降り始めていた。積もったのは数センチだったので彼は当初の計画通り登り続けた。
雪のせいで登山道が分かりづらくなった彼は慎重に登り始めたが不安になりだした。
道を探しながら歩いていると、足跡があることに気づいた。彼は喜んで胸をなでおろした、
「この道で間違いないんだ」
またいい調子で歩き始めた。だが、その足跡に気になる点があった。靴の足跡ではない気がする、少なくとも登山ブーツではない。
明らかに細すぎるし小さい。そのまま足跡を頼りに登り始めた、周りの景色が少し違うなと3年の経験で感づき始めた。
登山道というより獣道に近く、岩もごろごろして雑林も増えてきて歩きづらくなってきた。
彼は、その足跡の不気味さも気にかかっていたので、引き返すことにした。
かなり辺りも暗くなってきて、彼はあせりはじめた。急いで自分の足跡を頼りに下山していると、異変に気づいた。
あの細い足跡が増えている。。。登っているときは1人だけの足跡だったが今は数人ある。
少なくとも今は3人の足跡が見える。しかも、よおく観察してみると裸足の足跡のように見えた。。
それに気づくと背筋がゾクゾクして恐怖に襲われた。
裸足のなにかが後をつけて来てた。。。しかも登山道ではない。その時、彼は知り合いのベテラン登山家の言葉を思い出していた
「初雪の日は登山してはいけないよ。見てはいけないものが見えちまう。普段は見えないものが、雪のおかげで見えることがあるんだ、それは命取りになるから」
彼はパニックになりつつあった、暗くなり始め、得体の知れない裸足の足跡、確実に迷ってる。。彼は足早に足跡を頼りに下山を始めた。
しかしいくら歩いても登山道には戻れなかった、もう完全に日は落ち足跡も見分けがつかなくなった。
遭難
頭にその言葉が浮かんだが、今日中の下山をあきらめ野宿すると決断した。
野宿の準備をしていなかったので装備の中で使えそうなのは、アルミ箔のような保温カバーとマッチくらいしかなかった。
彼は風がしのげる大きな岩の下で野宿をする事にした。
かなり冷えるが雪の降った後で穏やかな夜だったので、凍死の心配はなさそうだったが念のため眠らない事にした。
おちついたところで足跡の事がふと頭に浮かんできた。
「あの足跡はだれのものだろうか。。シカやウサギ、イノシシだろうきっと。。」
彼は自分の気をごまかすように、小動物の足跡だと解釈するようにしていたが。。
眠らないように頑張っていた彼はついうとうとして、眠ってしまった。彼は物音で目がさめた、それは何かが雪の上を歩く音だった。
ザクッ。。。ザクッ。。。ザクッ。。。
その音は岩の後ろから聞こえていた、勝気な彼は小動物だと思い追い払おうと大声を出した
「コラッ!!」
怒鳴っると足跡は遠くえ逃げていった。
「やっぱり、イノシシか。。」
数十分後また足跡が遠くから聞こえてきた。
ザクッ…ザクッ。。。ザクッザクッ。。ザクッザクッザクッ。。
今度の足音は違った。1人の足音じゃない。。。仲間を連れてきたんだ。。。。さすがの彼も恐怖を感じた。
「コラッ!!」
もう一度おもっきり怒鳴った。足音は止まったが、少しするとまた進み始めた、こっちに向かってきてる。
もうココまで来ると、奴らが人間だと思わずに入られなくなった。数人の人間がこっちに向かってきてる。。彼は今までにないほどの恐怖に襲われた。
体育座りをして目を瞑って祈り始めた。
特に宗教には入っていなかったが子供のころ祖父や祖母が念仏をとなえていたのをかすかに思い出しながら、
保温カバーに顔も入れて外を見ないようにしながらひたすら、めちゃくちゃな念仏をとなえた。足音はまだ聞こえてる。
どんどん近くなってきてる。
ザクッザクッザクッ。ザクッ
夜中その足音は続き、まるで彼のまわりをグルグル回ってるかのようだった。
彼は一睡もできず半狂乱で念仏をとなえていた、朝が近くなり徐々に明るくなってきたのが分かった。
足音は次第に遠くになってきていた、彼は安堵した。
日が昇ったのがわかった、足音も完全に聞こえなくなり、彼はおそるおそる保温カバーから顔を出してあたりを見回すと愕然とした。
周りには何十もの足跡が残っていた、しかも裸足の足跡が、彼は疲労こんぱいでその足跡を眺めていた。
あまりの恐怖に何も考えられなかったが、荷造りを初めて下山を始めた。
30分も歩くとその足跡は途中で消えたが、少し歩くと登山道の標識がすぐに見え無事に下山した。
精神ともに衰弱しきった彼はこれを最後に登山を止めた。
引用元:https://toro.5ch.net/test/read.cgi/occult/1328889995/
コメント
コメント一覧
それに、どんな山に登ったのか全く記述がないので何とも言えませんが、変な足跡をたどって歩いているうちにあたりが暗くなって来た、という書き方から見ると、1日で登れるような山とも思えません。それでテント泊の用意をしていなかったのも不自然な気がします。それとも、山小屋にでも泊まるつもりだったのでしょうか?
とは言え、知識の無い者があれこれ言ってもかえって的外れな事になるだけかも知れません。
保温シート(ブランケット?)とマッチだけ?
素人目でもピクニック行くにしてももう少し装備は有るよ
危ないなぁ・・・。
それが出来てない時点で普通は諦めるし日暮れまで道に迷うなんてありえない。
無人の山小屋に泊まるにも寝袋や食事の装備は必要だし
夜明けと同時に正午までに登り切る
んで夕方には帰りの電車で寝てるな
せめて山の名前くらいかけ
書けない理由なんてあるわけないし
しかも登山始めて三年位という、仕事とか車の運転とかでも言われてるけど、半端に慣れて一番ミスしやすくなる時期だから、余計にやらかしやすいし
へそ吉さん とても的確ですね。
初雪の山に単独で登る上級者なら知らないわけないですし、基本暗くなる前に山小屋に入るかテント建てます。
あとマッチは何に使うのでしょうか?
山で火をつけるには不適切ですね。
子供の雪男?……雪こども⁉
>あとマッチは何に使うのでしょうか?
防寒も食事もノープランな登山家様が用意するとは思えないが
万が一の時のために防水マッチは常備するでしょ…普通は
慣れててもリスクが大きすぎるだろ
話のつじつまが合わなくても仕方なかろう。
「いや、そのりくつはおかしい」
防水マッチか~懐かしいな、若い頃は買う金をケチってマッチの頭に溶かしたロウを付けて自作したもんだ。
でも今はターボ系のライターが主流だろな、防水対策にジップロックなんかに入れてさ。
いい加減な知識や甘いデティールの話でも「又聞きだから」と無理矢理押し通せる
『頭の悪い』『幼稚な』作り話をするのに実に都合が良い
「嘘」でも良いから「嘘」がぶっ飛ぶ位怖い作り話をしてくれ、嘘の部分が気になって怖さが入って来ない様なのは願い下げだ
山でそんな目にあうと、必ずマッチも持っていくようになる。マジで命に関わるからw
みんなと一緒なら強気なんだwww
まあ向こうもいきなり怒鳴られてビクッたんだろうw
なんか謎の見知らぬ銀色の塊がぶつぶつ呪文唱えてるとかホラーすぎだからwwww
翌朝、猿だったと気が付いて、怯えた自分がバカに思えたとの話を聞いた事があるとか?
ちなみに、
古い話をベースにしていると思うので、話に出てくる「道具」は仕方ないと思うよ。年配の人は今でもマッチを持っていくね。色々使い道があるの。爪楊枝の代わりにもなるし、消毒にも、臭い消しにもね(^^ マッチを使わない時代なので、ネット小説では理解されない描写になってしまうが、ウンチクネタとして使えるね。ウンチク物は若者受けするんだよ。
ただ、この人、小説とか読まないんだろうね。読みずらい。冒頭の「喜んで胸をなでおろした」からして、うーんって感じ。そこは、思わずとか、ほっと、とかが読み易いね。
こんなもん頭空にして「本当の話か作り話かわからんけど」くらいの気持ちで読んでおけよ。粗探しすることにだけ一生懸命って、何が楽しくて読みに来てるのかと。
人の文章にケチつける文に「読みずらい」とか、アホウ!
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