不気味な家
18/02/17
私が昔、金融会社で債権回収をしていたとき、古びた債務者Aの住所をつきとめました。

Aはその住所の2階で病気で寝ていると電話で言っていました。

その2階建ての古い一軒家はドアの鍵が壊されていて、簡単に中に入れました。

「大丈夫ですか?入りますよ-」

という私の声が変に響きました。

その家は異様な匂いと湿気でした。いたるところにガラスや髪の毛が散乱し、風呂場は真っ黒で乾いたヘドロが固まってました。

2階に上がると凸凹の畳に盛り塩が無数に置かれ、部屋の隅の押入れに近づくほど盛り塩が腐って、青カビがあふれ出ていました。

その押入れは変な高さにあり、異臭がしました。

押入れ近くには盛り塩が多めにおかれ、青カビや黒カビによって腐った塩が膨れ上がっていました。

私は霊感はない方ですが、強い悪寒がしてきました。

目の隅がチカチカし、変なめまいもしてきたので、私はなんとか階段をおりて、その家から出ました。

背後で音や気配がしたような気がしますが、恐怖のための錯覚だったと思います。

その後、債務者Aには電話がつながりませんでした。おそらく、偽の住所で時間を稼ぎ、夜逃げしたのではないかと思います。

その後、その一軒家でなにか事件がなかったか調べようと思いましたが、住所を記載したメモが見当たらず、さらに道の記憶もあいまいで、その家にはたどり着けませんでした。

しかし、メモの紛失のおかげで深入りしないで済んだと思います。

あの部屋の異様さは上手く説明できません。盛り塩を置いた人の強い恐怖と不安を感じました。


投稿者:とりたてや