11/09/06
母の知り合いの弟の20年くらい前の話。
地元のとある私鉄の線路沿いの借家に、弟さんは一人暮らしをし始めた。平屋建ての小さな古い一軒家で、すぐ横はフェンスを挟んで線路のためか、とても安かった。
田舎なので電車の本数は少なく、夜もあまり通らないので騒音はあまり気にならなかったそうだ。
引越して数日たった夜、敷地内の砂利を踏む様な音に弟さんは目を覚ました。
泥棒かと確認しようかとも思ったそうなのだが、施錠をしっかりしてあり安心だったので、仕事の疲れもありその日はそのまま寝たそうだ。
数日後、また夜にあの音が聞こえた。
また無視をしようかとしたが、おかしなことに気がついた。歩いているというより、ずっているような音だった。
奇妙に感じ、音の聞こえる方をサッシ越しにみた。
数メートル先の砂利の上を、下半身のない人が這っていた。ぐるぐるとその場を回っている。驚いて弟さんは悲鳴を上げてしまった。するとそれがこっちを向いた。
パニックになった弟さんはカーテンをしめ、ベッドに戻り布団を被った。気がつくと外の音はなくなっていた。
ズサッ…
部屋の中から聞こえる。弟さんは布団のすき間から音のする方を恐る恐る見た。あれは部屋の中に入って来ていた。
老夫が上半身のみの姿でニタニタ笑いながら這いずり回っていた。弟さんは、あまりの恐ろしさに震えながら布団の中で耐え続けた。
朝方になり音は消えた。
だがそれは時々出て、ただ這いずり回るだけなので、弟さんは2年間そこに住み続けた。
そのアパートのすぐ横で痴呆の老人が電車にはねられて死んでいたみたい。
自分も数年前にそこに行ったことあったんだけどアパートは誰も住んでなく、ボロボロになったまま、まだあった。
コメント
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結末部分……そのアパート
何でしょうね? 「その」と指示代名詞が付いているからには、話の途中に既に出て来ているはずですが、何も言及なしに、結末部分でいきなり出て来ます。
まさか投稿者殿が、平屋建ての小さな古い一軒家、という最初の設定を忘れてアパートと書いてしまったとか?
正直自分もその可能性が高いと思うけどアクロバティック擁護を試みるなら…
・一軒屋には長屋を含むとする見解も存在する(詳細はWikipediaを見てね)
・長屋と平屋建てアパートは形態上ほぼ一緒である
・長屋という言葉は近来あまり使われなくなったのでアパートと呼んだほうが通りが良い
つまり最初から一軒家のアパートだったのである
まさに「バカは死んでも治らない」やね
深夜に敷地内の砂利を踏む音が聞こえたら、俺なら外を確認しながら110番だわ
それが幽霊だったらもう翌日にでもすぐ引っ越しする
弟すげえなぁ
俺なら監視装置やトラップの試験に使う
ケガや保証の心配なく思い切りできるって最高~
早く死のう(決意)
そもそも、まとめのコメ欄はかくあるべしというのは、少々押し付けがましいかと。
あのまま家の周りをグルグル徘徊してもらえたら、SECOM要らずだったのに。
取り憑かれると言うね。幽霊が居ても見えないふり、話しかけられても聞こえないふり!
良い子の約束だよ!
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