夕日
09/09/06
幼少期に両親が夜の仕事をしていたため、寂しさもあり寝付きが悪かった。

うとうとするといつも障子の端がスッと開き小さな人影がこちらを見ていた。怖いよりも友達になりたいという思いが強かった。

小さな人影は日に日に距離を縮めて、いつしか俺の枕元まで近づいてくる様になった。(いつも近づく前に俺は寝てしまっていた)

暗闇で顔は見えないけど男で自分と同じ年齢くらい(4~5歳)。最初の頃は言葉も交わさないで何となくたわむれていたが、いつしか普通に会話して遊ぶ様になった。

暗黙の了解?か両親には話さなかった。寝ないで遊んでいるとばれたら怒られると思っていたから。で、なぜか暗闇の中でも周りが見えて、おもちゃやら鬼ごっこなんかも出来ていた。

小学生になり友達も出来て昼間にたくさん遊ぶせいか夜の寝付きは良くなり、小さな人影を見なくなった。

新しい友達と遊ぶも俺は夜の友達の存在も気になり、その日は布団に入るも寝ないで彼が来るのを待った。

久しぶりに聞く障子のススッて開く音。彼は笑顔(暗いが分かる)で遊びに来た。

その日は久々の再会で俺もテンションが上がり、部屋を走り回っていたら電気のヒモが腕に絡まり引っ張ってしまった。

明かりの下で彼を見たのは初めてだったが、子供だけど老人の様な皮膚をしていて髪もチョロっとしか生えてない(白髪)。初めて見る人種だった。

彼は恥ずかしそうな気まずい様な顔をして障子の向こうに隠れてしまった。

俺は追いかけて廊下に出ると、背の高い女の人に連れられて彼は玄関の方へ。廊下を曲がる時に俺にバイバイと手を振っていなくなった。

なんかすごく寂しい気持ちだったのを覚えてる。

お母さんが迎えに来て彼は帰ってしまい、また俺は独り。俺のお母さんは一緒に眠ってくれない。子供ながらのジェラシーみたいな。

で、次の晩も彼を待っていたけどあれ以来会う事はなくなった。彼の来ない寂しい夜もじきに慣れ、いつしか寝付きも良くなっていた。

ある日、学校でゲームをした時に負けてしまい、罰ゲームで秘密を暴露する事になった。これと言ってネタのない俺は、これまで夜遅くまで彼と遊んでいた事を告げてみた。

『絶対、嘘』とみんなに冷やかされたが、俺はなんでそんなに疑われるか意味がわからなかった。

きっとみんな羨ましいからそんな事言うんだ。くらいに思っていた。事実、俺にとっては普通の事だと思っていたので。

友達からは名前や住まいはどこの子なの、と聞かれて気づいたが俺は彼の事を何も知らない。答えられない俺は嘘つき呼ばわりされた。本当なのに。

悔しくて彼に会っていろいろ聞いてみんなに彼の存在を知ってもらおうと思ったが彼はあの日以来現れていない。願っていたがもぉ彼は来なかった。

嘘つき呼ばわりされ、ちょっと変わった子扱いをされ、クラスでも少し浮いた存在になった俺も高校、大学は楽しく過ごす事が出来た。

やがて社会人になり、酒を覚えて酒に飲まれる事も増えてきた。

ある時突然ひどい頭痛に教われ寝込んだ時に頭の中に古いお菓子の箱が見えた。どこかで見覚えがある。

俺は薬を探さないで記憶をたどり、古いお菓子の箱を探した。テレビ台の引き出しにそれはあり、開けてみると白黒の古い写真がたくさん入っている。

頭痛も忘れ写真を見ているとそこに彼はいました。迎えに来たお母さんに抱っこされている写真。初めてあの彼が人間ではない事に気づきました。(てかいい年まで純粋に信じてたので)

両親に聞くと私達の血縁のある者で、彼は重い病気で亡くなっていた。彼が住んでいた土地を潰して今の俺の家が建てられたそうです。

子供の頃は彼と遊ぶのがあんなに楽しかったのに、事実を知った瞬間は正直ものすごく怖かった。

とりあえず墓参りしてお世話になったお礼を言いに行きました。




167:09/09/06(日)10:27:53ID:fm9cx96N0
こういう話嫌いじゃないよ。ただあまりにも語られすぎてる。

未だに記憶に残っているのは、アメリカのミステリーゾーンだったかトワイライトゾーンで放送されたやつ。

その話は母親が「今までありがとう」と言って引っ越して終わる。切なかった。



172:09/09/06(日)11:56:27ID:n5wbONouO
>>167俺も写真見てた時は本気でビビったけど後になってからかなり切なかった。独り寂しかった夜も彼のおかげで楽しみな夜になってありがとうと言いたかった。

でも今になって実際出てきたらビビって何も言えないと思うが。

昔、アンビリーバボーでも幼少期に遊んだ友達がある日から存在しなくなった話あったな。最近だとゾッとする話で中山コウタも同じような話してるし。

本当にあるのかな?それとも自分が作り上げたものなのか未だに不明だ。