犬
14/06/19
二年前の話。飼っていた犬が衰弱死した。

どこの医者に見てもらっても「手の施しようがない」と言い切られ、薬だけでなく、せめて栄養ある流動食なんか教えてもらおうと聞いたんだけど

「そんな事してももう手遅れなんです」

と、安楽死を勧められた。

「ずっと一緒にいたこの子を、私の目の前で殺さないで!」

って叫んで、大型犬だけど一人で抱っこして車の中で大泣きした。

その時すでに寝たきりになった犬が、後部座席から助手席に移動してきて側にいてくれた。それから3日後、その子は死にました。

朝起きて、垂れ流しの糞尿のそうじをしようと、日当たりのいい犬の部屋(日に当たって少しでも良くなればと思い)に向かってすぐ気付きました。ああ、助けてやれなかった。私が殺してしまったんだ。そうやって毎日泣いて過ごしてました。

ある日、夢の中で私が川で溺れてる夢を見た。

いつも悪夢を見るから、そのたぐいだと思ってたけど、突然、私の服のすそを引っぱられ、目線をやると、亡くなったその子が私を助けてくれました。その子は犬の姿なのに

「私はあなたのもとに生きてて幸せだった。あなたが一番私を恨んでいると思ってた。だけど、あなたが誰よりも私を愛してくれた」

そう言って川から救いあげてもらい、強く抱きしめて「ごめんなさい」って連呼したよ。その子は「大丈夫。私は嬉しい」って尻尾ブンブンしてた。

夢から覚めなきゃよかったのにって思ったけど、私はその子の分も生きなければとも思った。