団地

908:
本当にあった怖い名無し:2008/08/09(土)02:16:09
去年の夏、ある団地に宅配のバイトでピザを届けに行った。夕方5時ぐらい。

バイクを泊め、ドアの前に行くと、何故かピンク色の汚れた洗面器があって、その中に金が置いてあった。少しおかしいとは思いつつ、チャイムを鳴らしたが、全然出てこない。

金がある以上、ピザを手渡さない訳にも行かないので、困ってしまった。仕方なくゆっくりドアノブを回すと、ドアが開いてたんだ。

「すみません、ピザお届け・・・」

ここまで言って、異変に気付いた。部屋の中が見えない程、黒い煙?で充満していたんだ。

一瞬「火事か!?」と思ったが、そういった類いのコゲ臭い匂いはしなかったし(何というか、海っぽい匂いがした)団地の下では、さっきバイクを止めた場所にいた子供たちが遊ぶ声もする。

俺は「すいません、お届けものです。」もう一度言った。

すると、すぐ近くの下駄箱が、ドン!と派手な音を立てて倒れた。ビクっとなったのもつかの間、黒いモヤの中にゆらめく影を見たんだ。

体の片方側だけに、腕が三つあった・・・。


909:本当にあった怖い名無し:2008/08/09(土)02:17:23
もう訳が分からなくて、怖くて、それでも必死に

「ありがとうございましたー。」

とだけ言って、洗面器の中の金をひっ掴んで逃げるように階段を駆け降りた。

偶然なのか何なのか、なぜか引き返した時には、遊んでいたはずの子供たちも一人残らずいなくなっていた。

バイクにまたがり、発進する時、今行った部屋の窓を見上げた。

部屋自体には、特に異常は無いようだったが(というか、カーテンが閉まっていて中は見えなかった)

その部屋の窓がある地点の壁に、黒い液体?が3本、下に向かって線状に垂れてて、それは下の階の窓のすぐ近くまで来ていた。

店に戻ってこの話をしても、誰も信じてくれなかった。作り話上手いなあ、と笑われた。

・・・もし、ああいう先天的な障害を持った人だったなら、申し訳ない事したな、とは思う。けど、不気味すぎて、あの時の行動をとがめられてもどうしようもない・・・

そのバイトは、それから少ししてやめた。


転載元:死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?195