地蔵

666名前:
あなたのうしろに名無しさんが・・・04/07/13 00:23ID:sbTKNBE2
俺がまだ幼稚園の頃、まだばあちゃんと寝ていた頃の話。

その夜、俺はいつものようにばあちゃんの部屋に行き、そして昔話を聞いてから寝た。その時はまだ何も変わりなかった。

深夜、俺は何故か目が覚めてしまった。トイレに行きたいわけでもないのに、目がさえて眠れない。

その時、ばあちゃんがうなされる声が聞こえてきた。俺は気になってそっちを見た。


667名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・04/07/13 00:23ID:sbTKNBE2
…誰か立ってる!

ばあちゃんの布団のまわりを取り囲むように人が立ってた。それは顔が無く、着物を着ておかっぱ頭でみんな同じ格好だった。

でも何故だろう?何か悲しいような感じがした。顔が無いのに悲しい表情をしているように感じた。でも同時に怖い顔で笑っているようにも感じた。

俺は怖くなって頭から布団を被り、そのまま朝になった。

明るくなってきて、俺が恐る恐る顔を出すと「のっぺらぼうたち」はいなくなっていた。

俺はすぐにばあちゃんを起こし、深夜あったことを伝えた。


668名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・04/07/13 00:24ID:sbTKNBE2
すると、ばあちゃんはこんな話をしてくれた。

「実はのう、ワシには小さい頃に死んだ妹や弟が何人もおってのう。あの頃は戦時中でろくに線香もあげてやれんかった。

それで、こないだ小さな地蔵を立ててのう、お寺さんに戒名をつけてもらって、お経も上げてもらったんじゃ。そうか…お礼を言いに来たか…」

とばあちゃんは目を細めた。俺がばあちゃんうなされてたよ?と聞くとばあちゃんは怪訝そうな顔をして

「夕べ、じいさんの戦死した夢を見てな、恐ろしい夢じゃった。じいさんに何もなけりゃいいが…」

と言った。


669名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・04/07/13 00:25ID:sbTKNBE2
実はじいちゃんはこの時、風邪をこじらせて入院していた。

俺は何か悪い予感がしていた。そしてその予感は現実のものとなった。

朝食を取っていると病院から電話がかかってきた。じいちゃんの容態が急変したからすぐに来て欲しい、とのことだった。親父達は病院に行ったが、俺は幼稚園に行かされた。

そしてじいちゃんはそのまま死んだ。俺は悲しいよりも怖かった。

怖かったのはあの「のっぺらぼうたち」が何のために出てきたのかわからなかったから。


670名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・04/07/13 00:26ID:sbTKNBE2
じいちゃんの死を知らせに来たのだろうか?

ただお礼を言いに来ただけだろうか?それとも…本当に、ばあちゃんの弟妹だったんだろうか?

もちろんこれらの謎は解けるはずも無く今に至っている。

ただ実家に帰り墓参りした時にその地蔵を見ると、すごく不気味に感じる。そうだ…この地蔵の笑い方…


あの「のっぺらぼうたち」に感じた笑みと同じだ…





転載元:死ぬ程洒落にならない話を集めてみない?78