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225 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 2005/04/30(土) 23:48:59 ID:DS9n/wPu0
 

知り合いの話。 

彼女が子供を連れて実家に帰った時のこと。 
途中の山道に、地元では嫌な噂のあるトンネルがあるのだという。 

そういうことをまったく信じない彼女は、気にすることもなくトンネルに乗り入れた。 
いつもと同じ、何も不具合など起こらない。 
ただ、トンネルの天井にある電燈が、一箇所だけ暗くなっていたのが気にかかった。 
はっきりとは見えなかったが、壊れてでもいるのだろうか? 

そのままトンネルを出たところ、娘さんがじぃっと後ろのトンネルを見つめている。 
どうしたの?と聞くと、こんなことを言う。 

「あのね、天井に、黒いお婆ちゃんが張り付いてたの」 

一瞬で思いは例の電燈に結びつき、背筋に冷たいものが走った。 

「そのお婆ちゃん、変なんだよ。私を見てニヤニヤしてるんだもの」 

とは言え他の道がある訳でもなく、今も里帰りの際はそのトンネルを利用している。 
ちょっと嫌なんだけどね。そう言って、彼女は顔をしかめた。