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子ども向けの区が主催する夏のキャンプに、スタッフとして参加した時の話。 

肝試しをした夜に、肝試しコースまでの道をみんなで歩いてると、一台のスクーターが追い抜いていったのね。 

肝試しを始める前も周辺をそのスクーターが走っている。 
地元の若者か?と思ってたんだけど、コースを辿って走ってるので、スタッフの誰かが道案内役として走ってるのかと思い直した。 

肝試し開始。 
私も子どもと組んで一緒にコースを歩いた。 
するとスクーターが追い抜いてった。 
なんでか背中にお地蔵さんを背負ってる。 

「やだー怖いー」と子どもとキャアキャア言いながら見送った。 
また、凝ったことするなあ、誰だろうあれ?と思いながら。 

肝試し終了。 
同時にスクーターもいなくなった。 

他のスタッフに、あのスクーター誰?と聞いたらみんな誰だかわからないという。 
みんな見てるんだけど、いくつか意見が食い違う。 

「地蔵を乗せてた」という子たち(私たちにもそう見えた) 
「お墓を乗せてた」という子たち、 
「二人乗りだった」という子たち。 

結局誰だったのかも、なんだったのかも分からず終い。