N745_jyouryunoyamatokawa500-thumb-500x753-2078

私が小学四年生くらいの頃にあった話です。
私は小学二年~六年まで、地元の青年団ボランティ

アのような団体に入っていました。
内容は、地元の大学の学生さんがリーダーとなり、
市内の小学生と休日、夏休みにキャンプやボランテ

ィアの活動を行なうというものでした。
その年の夏休みは山奥の廃校にキャンプに行きまし

た。
よく覚えてませんが、廃校の近くには上流の川が流

れており、
私たち小学生の子供たちは、そこで泳いで遊んでい

ました。

しかし、上流の川というものは、大きい岩や石がご

ろごろと散らばっており、
流れの勢いはあるものの、泳げるというものではあ

りませんでした。
私たちは、広々と泳げたり、潜ったりできる場所を

探しました。
丁度、川に架かった橋の下が、水が深く十分に泳げ

ると分かると、私たちは喜んで泳ぎ始めました。
私は、近所のAちゃんと一緒にキャンプに参加して

いました。Aちゃんは当時、のろまという事で少し

みんなからイジメられていました。
私が川で潜っていると、隣でそのAちゃんが溺れて

いるのが見えました。

私は水中で「あ、Aちゃん、のろまだから溺れてる…

」と思い、岸にいる友達に助けを求めようと水面に顔

を出そうとしました。
すると、その溺れているAちゃんが、私の足をぐい

っ!と引っ張り、私も一緒に溺れさそうとしてきま

した。
私が必死で水面に上がろうとしているのを、Aちゃ

んの手が足を引っ張り、長い髪の毛が絡み付いてき

ます。
私は本当に息苦しくなり、死にそうでした。
苦しいながらも、うっすらと目を開けて下を見ると


青白い女が髪の毛を水草の様に揺らめかせて、青白

い手で私の足首を引っ張っているのが見えました。

「Aちゃんじゃない!」
私は恐ろしい程の恐怖を感じ、その女を思いっきり

足で何度も蹴り付けました。
何とか岸に上がった私は、心配そうに見つめる友達

の中にAちゃんを発見しました。
私は「Aちゃん溺れてなかった?」と聞きましたが、
返ってきた言葉は「お前一人で溺れていたぞ」という

言葉でした。
私はあの時、必死で蹴っていなければ、
あの女に引きずられていたのかなと考えると、
今でも背筋がゾッとなります。