11津波
15/12/18
久々に3.11の悪夢を見て目覚めたので、ちょっと震災にまつわる実体験を書き込みんでみる。

3.11の時、自分はちょうど釜石(かまいし)から石巻(いしのまき)を通る45号線を会社に帰る途中だった。

沿岸部を通って内陸に差し掛かる前に昼を過ぎてて、ちょっと仮眠したいと思って、よく行く秋葉神社の駐車場に車を進めてた。

普段なら13時には仮眠を軽くとってるはずだったんだけど、ちょうど先客の都合で時間がズレたんだ。

確か大船渡(おおふなと)のちょいハズレで車が止められるスペースが適度にあって、よく1時間くらい仮眠してから帰ったんだ(そうするとちょうど帰社が5時過ぎで資料まとめて帰るのにちょうどよかった)

神社で仮眠して戻るつもりが、いつもは全然車が止まってないのに、その日はなぜかたくさん車がある。

「えー、こんなさびれた神社なのに、今日はずいぶん車があるなあ」

と思って、仕方ないので海岸沿いに進んだ先にある漁港の駐車場で仮眠しようと思ったんだ。

確か漁港の向かいに飛行船だかって喫茶店があって、そこの脇に広い駐車場があったんだ。そこに向かってる途中で地震にあった。

電車の線路を脇に見ながら走るような田舎道の途中、運転しててめまいかな?と思ってちょっと停めたら、すごい地面が揺れててさ。

あー、地震だ、こりゃハンパねえな。と思いつつも「もしかして津波見れるかもしれない」とかいう好奇心が湧き出て、すぐさま車を出して漁港に向かった。

しばらく進むと漁港が見渡せる坂の場所に出れるって時に、突然前から結構なスピードで、道のど真ん中を3台の自転車が登ってくるのよ。

「なんだありゃ」と思って、危ないから車を端に寄せてさ。自転車が通り過ぎるのを待ったよ。

そしたらしばらくして何度目かの揺れが来て、「んー、(混雑してそうだから)漁港まではたどりつけないかもな」と思って、少し進んで漁港が見えるとこまで進んだよ。

ふと見ると、漁港の先に白い線が見える。あ、あれが津波かー、こうやって見るのは初めてだなあ、とのんびりと眺めてたよ。

ふと、眼下の家を見ると人影こそ見えない距離だったけど、なんだか冷たい空気感みたいのが漂ってたね。

そして津波の襲来、地震から20分もたってないと思う。まずは軽く堤防を乗り越えて、あとはまさに水の蹂躙(じゅうりん)。

何もかもが流されていったよ、目の前で。この世で体験する中でもっともリアルでもっとも自然が怖いと思った時間だった。

もしもあの時、先客が時間通りに済ませて、いつもの秋葉神社で仮眠してたら。

もし自転車が自分が余裕で通れるくらいのスペースで登ってきたら。多分俺は秋葉神社と運命をともにしてたか、漁港までたどり着いてたかもしれない。

そしたら俺のちっぽけな命は死者数か行方不明者数をワンカウント上げてただけの存在になってたんだろうな。そんなふうに思ったよ。

ざーっと書いたんで取り留めなくてごめん。まあつまり自分が生きてるのはいくつかの偶然かもって思った次第。

あれ?オカルトが足りないかな?そうだね、流されてしまった俺のより所の神社だけど、そこで車で仮眠してるとよく金縛りにあったね。でも気持ちいい場所で好きだった。

落ちなくてごめん(__;)


395:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/12/18(金)01:18:39.12ID:AtGJp4Ak0.net
読み返してみたら変だった。

自転車をすり抜けてたどり着く先は秋葉神社じゃなくて漁港のとこだね。でも秋葉神社も流されたから、ほんと偶然に高台にいた感じだった。

ちなみに家族は全員無事だった。

実家は内陸だったし石巻の飲まれた地区に住んでた妹は仕事で2月から岩手に行ってたし、妹の旦那と姪は難なく逃げて助かった。本当に良かった。

でも妹が住んでた地区や、妹の勤めてた会社は半数が亡くなってるから。

亡くなられた方にはご冥福をお祈りします。

おまいらもたまには東北のこと思い出してくれ。その気持ちがあるだけで俺らは救われるから。